2024年2月4日日曜日

患者さんを切り捨てる時

バイトに行っている在宅診療の病院で極マレではありますが、病院側から患者さんに向けてお別れを言う事があります。

何のことか良く解らない方もいる方も居ると思いますが、これは病院に定期的な在宅医療の診察を依頼してきた患者さんに対するサヨナラ告知なのです。一般的に病院側は一旦受け入れた患者さんを特別な理由も無しに切り捨てたりする事など有り得ません。

そこはまさに紳士協定のようなもので、診療が大変な患者さんであろと病院側としては患者さんとその家族には最大限の誠意を尽くして少々の困難があってもその方から「お断り」等というこれまた稀なリクエストが入らない限りは患者さんの事を見捨てることはありません。

それが結局は病院の信頼というものに繋がる訳で、そういう一軒一軒からの依頼の丁寧な診察と評判が最終的には病院全体への信頼と評判を築いてゆく事になります。

そのような事を考えると、通常は病院側から見て「困った人だな~」と思えるような患者さんであっても、本当に実務上の我慢の限界まで我々は我慢するのですが、常軌を逸したクレームによる継続的な非難中傷、薬やアルコールでラリった状態で延々と病院に電話を掛け続ける人、いわゆる精神的な疾患が理由なんでしょうが被害妄想をもとにあり得ないような話を語り続ける人、不安障害などが盛り上がって、直ぐに、そして何度も救急車を自分で呼んでは救急隊やその搬送先の病院に迷惑をかける人などは院内で責任者が集まった上でサヨナラの告知をしているようです。

「しているようです」というのは最後のステップのサヨナラの電話や通知書の送付のところには私は関与した事が無いから。

ところが、こう云うnoticeを出すと、半狂乱になって「患者を見殺しにするのか」とか「法的な根拠も無く我々を切り捨てるのは違法だ」等と電話口で延々と怒鳴り続けたり興奮状態になったりする人が居るらしいのですが、病院はその重大決定に至る迄に十二分にそこに至った経緯や経過を書き込んでいますのでまず何の問題も起きません。

訴えてやるという捨て台詞を残して電話を切る人も居れば、明らかにソレと判る人からのウェブ上での書き込みなどがある事もしばしばなのだそうですが、実際に訴えられた事はありませんし、理事長はその手の書き込みなんて言うのは屁とも思っていないようで完全無視なんだそうで…。

世の中「変な人」って思っていた以上に沢山いるんだなというのがバイトに出てきて理解した新鮮な発見でした。w

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