人というのはなかなか学ばないもんですね~。
ヘーゲルは「人間は歴史から何も学ばない」ということが歴史からは学べるという皮肉いっぱいの名言を残していますし、鉄血宰相ビスマルクは「愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ、最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験(歴史)から学ぶのを好む」との言葉を残しています。
今回BIGMOTORという大手中古車販売業者のやらかした数々の不祥事と、その不祥事を知らぬ存ぜぬ、で言い訳満載の「他人事」会見をした叩き上げ社長は、本当に上の偉人達の言葉を金箔を貼り付けた文字で書いて、金色の額縁で飾って送って差し上げたいくらいです。
今回の事件はコーポレート・ガバナンス欠落の典型例として、大学における将来の経営学の授業で長くその名を留める事になるのでしょうが、会見内容はツッコミどころ満載のお笑い会見で、脇で聞いていた経営陣は頭の中で「あ~っ、終わった~」と悶絶していたことでしょう。w
申し訳ないのですが、叩き上げてきたお方にありがちな戯画的な要素が全て揃っていて、その上でこれまた己の息子が副社長という、ある種のストーリー構成に必要な要素が委細漏らさず揃っているところが今回は素敵でした。
BIGMOTORと言う会社、私がアメリカに行く前には全くその名を知らない会社だったのですが、帰国してみたら何だかやたらと目立つ中古車買取業者があるなと思ったら、今会社でした。実質的なジャンプは2005年に関西のハナテンと言う中古車会社を資本参加でグループ傘下に収めてからの急激な躍進のようで「頑張った」んでしょうね。
この人、恐らく懲罰人事のような信賞必罰方式で会社の人間達を操っていたんでしょうが、そんな会社で育つのは忖度野郎と理屈の欠如した「気合系」の会社経営陣だろうと思います。この会社が今のところ取り上げられている数々の不祥事一覧をwikipediaで眺めてみると、これだけ次々と不祥事が流れ出してきている状況下で、社長が本当に「知らなかった」と言い切れるほどの情報欠如状態であったのであれば、それは社長としては既に欠格者。そしてもし、知っていて嘘をついているのならば犯罪者であって、こちらの場合でも、とてもとても人のトップに立つ器ではありませんわな。
と思っていたら社長+副社長である息子が揃って打ち首獄門ということで辞任表明をしましたが、刑事・民事の責任追及はこれから始まります。非上場の会社ですから、これからどういうふうに締め付けられるのか?既に大量のキャッシュや動産・不動産を溜め込んでいるでしょうが、これからの追求に備えて資産逃避を始めているのかも知れません。旧武富士一族のように!w
まあ、何れにしても私の私生活においては何の接点もない人々なので、彼らがどうなろうと特になんの興味もないのですが、数年間はイロイロな意味で忙しい人生になるのではないのでしょうか?
社員のみなさんも、選んだ会社と運命をともにさせられるのかも知れませんが、トップが土下座して人員を総入れ替えして、コーポレート・ガバナンスを明確化すれば、企業としてでかいネットワークも持っているし、生き残りは出来るような気もするのですが…会社名が変わったりはしないでしょうね?
う~ん、それにしても会社に不祥事が出てきた時のトップの会見をいろいろ見る度に、それぞれに違う角度から「無料で」オモシロ劇場を楽しませてもらえて有り難いです。
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