2023年1月31日火曜日

多剤併用の深刻な問題・polypharmacy

polypharmacy(多剤併用による弊害)と言う単語をご存知でしょうか。

皆さんが飲む薬、歳をとるにつれて多くの人が多くの薬を毎日服用するようなことが多くなります。その薬の多くは高血圧、糖尿病、心不全、通風、リウマチ、便秘、喘息、アレルギー、鎮痛、不眠等の薬であることが多いのではないでしょうか。

薬というのは殆ど全てのものが両刃の剣と一緒で、何かの体の異常を治療するために服用すると実際にはその目的以外の体の異常が出ていることが無いわけではないのです。ですから、製薬会社は服用方法や量を厳しく指示するわけで、効果最大、副作用最小となるように腎機能や肝機能のレベル、心疾患その他、年齢も含めた種々の条件を考慮しながら注意喚起とともに使用させる訳です。

それでも、加齢に伴って一種類が二種類、更にもう一剤という感じで増えることが自然になってきます。そうなると今度は薬同士の相互作用が単剤での副作用に加えて新たに出現するわけで、これが時には「禁忌」レベルのリスクをもたらす事が頻繁に発生するのです。それは医師でない皆さんが知ったら驚くほどの頻度。

ところが、ある患者さんがA医院でX先生がある疾患に関して出した薬と別の疾患でB医院にも行っていたらY先生から別の薬を出されてそれがバッティングして危険な反応を出すこともあり得るのです。

ですからお薬手帳というものがありまして、ある所で出されている薬剤を他の先生もきちんと見ることが出来るようにシールなどを貼って毎回誰でも観ることの出来る情報として出すわけです。

しかし、ある病院のある先生はこれを出したがらないなどという事もあるようで、私個人としては有ってはならない事、というか言語道断だと考えます。どの病院の何という先生がそんな事をしているのか見聞きした範囲で覚えるようにしているのですが、そもそも患者にはそういう情報を保持する権利があるわけで、それを阻止すること自体が法に反しているわけです。

実際、薬を切ってみたらあれが治ったこれが治った等という笑えない話は幾らでも私の身の回りで聞きます。新しい時代の先生ほど薬は可能な限り少数で切れ味良く使うという傾向を持っておられるようですが、昭和の頃に免許をとった先生の一部には驚愕の多剤併用を恬として恥じぬ方も居られるようで…。

もし御自分がいろいろな薬を併せ、毎日服用しているような薬の種類の合計が6剤を超えているような方は、況や10剤を超えているような方は何らかの副作用が出ていないか一度疑ってみることも必要かな考えます。

本当に全て必要なのか?多剤併用で出ている副作用を抑えるための追加処方になっていないか?慎重な再検討はいつでも大切です。


2023年1月30日月曜日

義母がひとりで名古屋に

実は一昨日から長崎の義母が我が家に来ております。

随分前から決められていたスケジュールで、義母の配偶者だった義父が亡くなって以来たった1人で大きな家に暮らしているとのこと。週末や寂しい時には歩いて数分の所にある次女の家に行っては御飯を食べに行ったり、お泊りをしているとは言うのですが、今まで配偶者の世話をすることに人生の後半生を全て捧げてきたような義母にとって人生を構成していたパズルの中の大きなピースが欠落したわけで、暫くの間はその欠落部に置き換わる何かを見つける時間が必要になるのかと思います。

恐らく、その第一歩になるのが今回の名古屋訪問。義母を迎えに行くために長崎から来るANAの到着を待っていると、国内線の到着旅客出口から以前よりもひと回り小さくなった後期高齢者の義母がひょこひょこと歩いて出てきました。

長女である私の嫁さんと久方の再開を喜びながら実家まで車でゆっくりと帰ってきました。家では次女が犬や猫と待っていたこともあり、やはり楽しそうに再会を喜び合っていました。

名古屋に来てからの二日間は既に近場から始まっていろいろなところをゆっくりと娘と回っているようで、実に楽しそうです。まさに私としても義母には「その様な活動」をこそこの来名にて行って欲しかったので、大変良い事だと思っています。次の人生に向けての新たな目標を見つけていただくまでの一休みの時間となればと願うばかりです。

実は今回の義母の行動に合わせるように長女も一ヶ月ほどアメリカから戻ってきます。そして長崎にも一緒に行く等、暫くは軌を一にするようですね。名古屋にいる間は食事代、買い物代などは全て当然こちら持ちで過ごしていただきたいのですが…。

既に孫達にゴソッとお小遣いを頂いたようで、既に初手は敗着だったようです。w


2023年1月29日日曜日

詐欺にも無期懲役か死刑が有っても良いのでは

日本全国を股にかけた一連の連続強盗犯罪等の凶悪犯罪を主導したと言われるルフィとかキムとかいう男達。

まことにふざけた奴等だと思います。次々とネットでレベルの低いバカ達を寄せ集めては徒党を組ませ犯罪実行。それが終わるとまた別の屑達をネットで集めて次の犯罪を実行するという際限のない犯罪集団の首領。しかも連続強盗だけでは済まず数多くの詐欺事件にも関与しているという話。

私は前にも金融犯罪にもっと厳罰を下して良いという事をブログでも書いたのですが、こういう連中は更生の余地はそもそもありませんので、さっさととっ捕まえて持っているモノを土地・物品・銀行預金を含む金融資産等の全てを剥ぎ取って、10回分くらいの終身刑を宣告してあげるのがベストかと思います。死刑だと比較的短期間に苦しみが消えるので、一生消えない恐ろしい後悔をさせながら塀の中の狭い部屋で年老いていくのが宜しいでしょう。

それにしても、道具があると必ずその道具は良いことと悪いことに使われます。今回の場合はその道具にあたるのはネット。警察もサイバー部隊を使っていろいろとやっているのでしょうが、恐らくその効率は物凄く低いはず。アメリカやIT先進国の他の国々に比べれば絶対に人海戦術のレベルが高いと予想しています。w

AIを導入してネットをクロールする方式でやるにあたっては、それこそGoogleやMicrosoftなどの技術者達の知恵をガンガン拝借して絶えることのない「おとり捜査・undercover investigation」をすれば良いと思います。

次から次へと悪い連中をとっ捕まえて、檻の中で枯死させるのが良いでしょう。犯罪が如何に割に合わないかということを他の動物なみの脳味噌しか持たない連中に「明示的に」教えてあげるのが一番良いのではないでしょうかね。

この手の教育効果の薄い獣には餌と解りやすい強烈な罰則を交互に与えて教育をしていくしかありません。それでも聞き入れない獣は檻にずっと打ち込んでおくのは文明社会では仕方のない手段だと思います。

このルフィと言う男、人治国家・フィリピンからサクッと強制送還されて法治国家・日本の法の下にきちんと枯死してく事を切に願う私でした。


2023年1月28日土曜日

親戚づきあい

自分の身の回りでも叔父や叔母など己が子供だった頃にお年玉をくれていたような「おとな」の親族が順番に亡くなり始めています。

まあ、これは当然「順繰り」というもので順番を守っている限りは寿命が来たと言うだけの話で、やがてはその順繰りの中に己も組み込まれていたことに気づく瞬間がやって来る訳ですが。(気づいた時には普通もう棺桶の中なのでしょうが。)

次第に親族との付き合いも薄くなり、ごく稀に法事で出会うことがあると、これまで一度も見たこともなかった小さな生き物が「親戚」として私の周りをよちよちと走っていたりします。恐らくこれだけ歳の離れた子供達は地理的にも離れた遠い親戚のおじさん(お爺さん)が居ることも知らないまま一生を終えるのでしょうが、それは恐らくこちら側から見た距離も同じで、従兄弟の子供くらいになるともう親戚とは言えほぼ他人だな~と言う感覚となってしまいます。

令和の時代、こういう親戚づきあいというのは更に希薄になってきていると推測するのですが、それでも離れられない親戚が時におります。特に地理的に近い親戚。

その親戚が普通の人達であれば良いのですが、例えば親戚の輪が広がる中で従兄弟の嫁さんの親父が変な人とか犯罪に手を染めた人なんていうパターンが出てきたら困りますよね。幸いにして私の知る限りでは自分の親戚に困った人、おかしな人というのは私の基準では見当たりませんが、世の中には運の悪いことに世間の耳目を集めたような大事件の犯人を親戚に持ってしまうような不幸な人達も居るわけで、なんともお気の毒としか言いようがありません。

とは言え、明日は我が身。親戚に発生するどころか己がその犯罪者になって親族に迷惑をかけないように気をつけないとな~と考えてしまうのです。

対外的にどこにもお年玉を出すことがないままアメリカ暮らしをしているうちに、本当に親戚との付き合いが疎遠になってしまいましたが、令和に入って追い打ちをかけるようにコロナで皆の生活習慣や付き合い方が変わってしまった今、再び自分が親戚との付き合いを復活させるとも思えません。

リースマンの唱えたような孤独な群衆の最終段階の世界は既に平成の初めには登場し終わっていました。これからは更に一人一人が「粒」としての性格を強く持っていくようになって集団からは離れていくのだろうと強く思います。

病院で働いていても、親兄弟親族と関係性の切れた人達のなんと多いことか…。それがネガティブな事か否かは別として、事実としては人と人の距離はますます離れていくのでしょう。家族でさえ絆が切れていくこの時代「親戚」というのは何とも遠い関係の言葉として響いてくるのでした。


2023年1月27日金曜日

日常の多くのものがふるさと納税で揃う

日本に帰国して暫くしてその存在を知ったふるさと納税。

使える金額には人それぞれ幅がありますが、菅首相が旗振り役になって提案したというふるさと納税は税金を払う側にとって珍しく「使い道に選択肢」が準備された税金です。

1つ目の選択肢はどうせ税金払うならその3割を地元の名産を中心とした様々な製品で返礼品というものを選べること。税収が云々とは言いますが、消費の確実な活性化と言う意味では強制的に何かをつけるというのは良いことだと思います。

そしてもう一つの選択肢はその税金を収めた地方を狙って税金を使うわけですが、その上でその地方が「これに使いたい」と重点的に項目化した幾つかの選択肢から我々側が「子育て支援全般」とか「スポーツ振興のために」とか「学校教育の施設充実用途で」とかいう所にチェックを入れる事ができますので、使途指定というで税金の行方を絞れます。わたくし的にはこれがこの制度の中でも一番気に入っている所です。

さて、このふるさと納税を使い始めて以来というもの、ティッシュ、トイレットペーパー、ペットボトルや缶入りの多くの市販飲料、地方の特産品たる多くの肉や菓子類、米などを選べますので、重いものや嵩張るものを運ばなくて済むので本当に助かっています。(運んでいただく佐川やヤマトのドライバーさんには申し訳ありませんが、今後我々もますます年を取っていくことを考えると選択肢はこれ一択です。)

つい最近ではいつも嫁さんがちょこちょこ買い足している入浴剤を注文したり、10キロ入りのボディー・ソープの箱などを注文したりしました。恐らくどちらも余裕で一年持つレベル。そういう意味では生活必需品の多くを外に出ること無く揃えられる可能性があるわけですが、私を含めて皆が皆そこまで税金を払っているわけではありませんので、そういうことが叶うのは限られた家庭なのでしょうが。

尚、我が家的には名古屋市のバーミキュラが欲しいらしいのですが、住んでいるのが名古屋市ですのでそれを手に入れることはできません。w

このシステム、これからもずっと続いてほしいものですが、増税総理が片付けちゃうかもしれませんね。税金というものが我々の傍にいつも存在するという事を国民に意識させる異例の好システムだと個人的には思っています。これだけでも菅さんはその存在に高得点を差し上げたいくらいです。


2023年1月26日木曜日

患者と会えない家族を無くす

新型コロナが医療現場に残した爪痕が酷いものであることは何度もここに書いてきました。

その中でも私が考える最悪のものは家族と患者さんが面会する事が殆ど出来なくなった事だと思っています。私自身、九州で叔母が亡くなった時に本当に医師だからと言う感じで親族の中でピックアップされて亡くなる直前に会うことが出来ましたが、本来そんな事があってはいけないとその時点で強く感じました。

実際に、日本に帰ってきて医者として再度働き始めた時には病院に毎日のようにやって来て動けなくなった自分の御主人の御見舞に来ている奥さんや週末には御親族でそろって必ず来る方々、それに関東や九州・大阪などからも飛行機や新幹線を利用して定期的にやって来られる方など様々でした。

ところが、日本中の多くの病院で「面会謝絶」という言葉のもと新型コロナの院内感染を防止するために医療従事者以外は誰も院内には入れないようになってしまいました。

我々の病院では当初「危篤」の状態でも会えないような院内規定が作られていたのですが、それはおかしいやろ?という事で理事長と直談判して完全防御の着衣等をして頂いた上で亡くなられる可能性の高い患者さんに御面会いただくというやり方を導入しました。(勿論、リモートで面会する方法と言うのはかなり最初の段階から導入していましたが、それでも息遣いや体の温かさを眼の前で感じてさよならを言えるのとは全く違います。)

そして、現在では主治医の許可さえあって常識的な時間帯であれば患者さんの御家族の希望に沿って「いつでも」会えるようにレギュレーション自体を変えてしまいました。

新型コロナがいつまで続こうとこのレギュレーションのほうが絶対に正しいと感じています。既に数年に亘って家族の誰とも会っていない患者さんがおられるのです。更に悪いことには、以前は定期的に電話で状態を聞いてきていた方の中にも既に親族を忘れたかのように連絡さえ取らなくなってしまった家族もいるのです。

本当に糞コロナと言いたい所ですが、負ける訳にはいきません。我々が勝つのです。


2023年1月25日水曜日

マンションの管理は難しいもんです

この前ちょこっと書いたんですが、今年生まれて初めて持ち回りでマンション管理組合の理事長をさせられています。

なってみて解ったことはいろいろあるのですが、やっぱりこのマンションに住んでいる方々の平均的なレベルと言うのはいろんな意味で高いなと感じています。それはそれで良いことなのですが、残念ながら管理組合の契約している積水系の管理会社の質が低い、と言うか更に突き詰めて言い切ってしまうと当マンションの管理担当者のレベルが低い。

当マンションに対応した管理会社側の初代の担当者は証言によると全くマトモな優秀な方だったとのことです。ところが二代目として引き継いだ男性がガクンとそのクオリティを落としてしまい、色々と問題を起こしてくれた後会社を辞めたことになっています。(実は辞めていなくて配置転換であったことを我々管理組合側は把握しているのですが、知らない振りをしております。w)

そして現在引き継いでいる三代目の女性担当者がこれまた「アカンひと」であることが前任のコミッティメンバーから申し送りされていたのですが、実際今年その担当者の方と理事長として種々の遣り取りをしてみて感じたのは「なるほどこれはアカン」という事でした。

実は種々の小補修等の案件に関して当マンション側の管理委員会にこのような案件の業者をしている専門の人物が入っているのですが、実務とその工事の処理の手順に関しては当然のようにエキスパート。その人の目から見て「仕事の杜撰さ」が余りにも酷いという事でボコボコにされている状況です。建築や管理の進行状況や疑義に対するレスポンスに関しても、素人の私から見ても「遅い、問いが真っ当に理解されておらず回答の内容がチグハグ」という状況で、理解力の低さとビジネス・パーソンとしての”品質”に巨大な疑義が入る状況です。

逆に言うとその状況を利用して、押し切りまくるという方法もあるのですが、それはちょっとこの方の含めて馘首の可能性も発生することであり、ちょっと可哀想なので向こうの管理会社の上の立場の人間を引っ張り出して担当者の置き換えを図る方向へと舵を切ろうかなとこちら側の委員会では連絡を取り合っているところです。

それにしても、入居個数30程度の小規模マンションでさえこれですから、大型マンション、況やタワマンなどの超巨大マンションなどは全体の意思統一とか物凄く大変なんだろうなと思えてしまうのでありました。


2023年1月24日火曜日

更に急激に老いてきた我が家の老犬

見ていて辛いものがあります。

去年の今頃はまだ私の足下にやって来ては食事中の私を見上げ、何かを自分のほうに分けてもらえるのではないかという「期待に満ち満ちた目つき」で私のほうに寄って来ていたのが夢か幻のように思える様な15歳3か月の老犬となってしまいました。ヨーキーの寿命は現代ではまさに平均14-16歳前後で我が家の老犬はその真ん中です。

今では目も見えず、あちこちに何度もぶつかり角膜を物に繰り返し当てすぎて両目ともに角膜潰瘍ができています。

部屋中に発泡スチロールのブロックで壁を作ってバンプしても眼が傷つかないようにプチプチ(気泡緩衝材)をその表面に張り付けていますが、既に角膜は傷ついているうえに水晶体は完全に真っ白で見えるべくもありません。

更に最近は数年前からたまに発生していた気管虚脱がどんどん酷くなってきておりまして、少し抱きかかえたりしただけで苦しそうな呼吸に変わったり、寝ていて急に起きたと思ったらやはり急に起き上がっては「はーっ、はーっ」と苦しそうな呼吸を繰り返しています。その発生は時間を問わずという感じで、その呼吸を聞くこちらが苦しくなるほどです。

またこういう呼吸を繰り返している状況ですから、恐らくは心不全も急激に進行しているのではないかと危惧しています。そうなると、相乗作用で悪化の度合いは加速されるものと思います。

更に平衡感覚もダメージを受けているようで、真っ直ぐ立ち上がっている筈なのですが、実際には立位の姿勢において体の垂直を保つことが出来ず体が右側のほうに傾きがちになっています。去勢をそれなりに早い時期にしているので癌などの発生率は大幅に低いとは思っているのですが。

幸いなことに出されたエサはまだまだ喜んで食べてくれますが、それが出来なくなった時は脱水防止のために注射などに移行するのか否か・・・まだ娘達は決めていないようです。


2023年1月23日月曜日

コロナが5類になるのは恐らく他にも訳がある

先日の当直時に事務当直室で当直をしていた夜間受付係の男性と話す機会がありました。

自分の当直の時には、事務系で気が合う人などが当直している時などには病院の事に関していろいろと話をする夜が結構あります。先日の夜もそういった夜の一コマだったのですが、彼の目の前には小さな画面を持つラップトップが置かれていましたので、いろいろな雑談が終わった後に「今何まとめてるの?」と質問すると、新型コロナで行われた医療行為に対する国の補助金申請を仕上げているところでした。

その彼が、エクセルのテーブルに種々の数字を入れていきながら仕上げていた書類を見て私に話すには「恐らくこれが新型コロナ対策による政府からの最後の補助金ですね」とのことでした。

今までも病院に対しては新型コロナに罹患した患者さんに対する治療に対する制度的な補助や、病院側が準備した超大量の種々の新型コロナ対策のシステム、そして治療に駆り出された医療従事者に対する数千万単位の補助金が投下されてきましたが、正直言って幾ら補助金が投下されようと、最初から新型コロナが登場しないほうが我々にとってはマシでした。

今回は恐らく一億円近い補助金申請になるとのことでしたが、実際に医療従事者は十分に疲弊しましたし、入院患者さん達も本当は入院して来るはずだった患者さん達も入院させてもらえず、誰もが本当に酷い目に遭いました。三方一両得と言う言葉や三方一両損などと言う言葉もありますが、この三年間は八方百両損という実感です。

私自身も特に今回の感染症対策で何らかの財政的追加策が出たわけでもないですし、看護師さん達も頃あが発生する度に面倒くさい更衣やセットアップをして各感染部屋に入っていくのを見ていると、誰でも「こんな事したくない」と感じるに違いありません。看護師さん達には毎回県や国から少しずつ補助が出ていましたが、感染のリスクとの戦いでもありましたし、冬でも汗だくで仕事をして全てが終わった後には疲れ切ってのびている様子からは「とても割に合わない」というのが正直な感想でしょう。

そしてこの新春、遂に最後の補助金放出とともに新型コロナの感染症の分類も2類から5類へと「格下げ」されます。政府も今までのようには補助金を出せないという、間接的かつストレートなメッセージだと考えます。(病原性の低下だけではないという事です。)

要するに無い袖は振れないのです。

さて、ここまで政府が決定しているのはマア良しとしましょう。ところが、周りは再度のしかも最大の感染の盛り上がりを見せている様子。(もう感染者の正確なカウントはされなくなっているのが実態だと思われることから、現在の感染の波が最大の感染者数であろうと死者数などから逆に推定されています。)

来春にはもう季節性のインフルエンザのような扱いを受けている状況になっているのでしょうか?(コロナに季節は関係ありませんが!)


2023年1月22日日曜日

田舎の親父が変身

ちょっとした驚きでした。

そういう事はしない人だと思っていた人がそういうアクションを取るとやはり驚いてしまいます。それが身内だと更に。

九州の田舎に住んで、配偶者(私の母)の世話に精を出している私の父。いつも「本当は俺が下の世話をしてもらう筈やったんやけどな~」と苦笑いをしつつも、きちんとしたキャラの親父は右のものは右へ、左のものは左へときちんと揃えていかないと気が済まない人で、私とはちょっと違うレベルの「帳面消し」をする人間。

やらないといけない事を頭から順番に済ませていかないと気になって気になって仕方がない人なんですが、そんな親父が母親の介護に集中する事で自分の事はあまり顧みていないのかなと思っていたらそうではありませんでした。なんと、今回「髭」を伸ばし始めたのです。最初に知ったのは親父がコッソリ嫁さんに送っていた顎髭もしゃもしゃの写真。ゴマ塩状になった顎髭と口髭を正面から撮った写真を何故か嫁さんにだけ送っていたようなのですが、それが私にforwardされてバレたという次第。

自分の格好に関しては余り気にしない人だと思いがちなのですが、親父の高校の頃を知る友人の言を借りれば「XX君は軟派やったよ。w」との事。息子の俺の前ではガチッと固そうな事を言って言った割には友人の間では「映画好きでカッコつけるのに忙しいXX君」という事で有名だった様です。orz

その親父が85歳目前にして何に目覚めたのかは解りませんが、そういう事を楽しんでいるようです。誰に見せるのかもイマイチ判らないのですが、それでも親父が「母親介護」の日々の中から小さな愉しみとしてそういう変身を試みているというのなら私は是非ガンガンやってもらいたいものだと思います。

さて、送られてきた田舎の親父の写真を見てしみじみ思ったことが一つありました。それは「死んだ爺さんにそっくり」になってきた!という事実でした。遺伝子というのは恐ろしいものです。w


2023年1月21日土曜日

怠け者のオレはこの時期にいつも思い出す

急にまた寒くなってきました。

外を歩いていると最初は異様に寒いのですが、着ているものの性質の為に暫くすると暑くて敵わないくらいになってきます。しょうがないのでゆっくりと歩いたり暫く立ち止まることでクールダウンしてまた歩き出すような事も。ゴア・テックスのような高級なものを着用しているわけではないので、汗を搔いたら服の内側が蒸れるのでした。おそらく、こういう「蒸れ」は南極のようなところでは命取りになるんでしょうか?わかりませんが。

さて、こういう状況で外を歩いていて今でも甦ってくる「心の傷」は高校時代の体育の時間における長距離走の練習です。

私の高校のあった宮崎の田舎は当時はまだまだとんでもない超田舎(今はド田舎)でして、田んぼと削った山肌ばかりが広がる何キロ先までも水平に人の姿を確認できるようなエリアでした。そこで、2時間以上の連続した時間をとって朝や昼過ぎにマラソン大会の練習としてアップダウンのきつい田舎道を長い時間持久走をさせられていたのです。

この練習、通常は寒風吹きすさぶ中をヒーヒー言いながらチンタラ走る訳なんですが、前方遥かに見えるトップ集団はまさに光の速度であっと言う間に走り去っていきます。彼らの背中が見えるのは通常始まって数分間だけ、後は水田地帯に出た後に遥か向こうに豆粒のようなトップ集団が一瞬見えて終わりです。

更に我々のようなチンタラ走行集団には別の悪夢が待ち受けております。

その悪夢と言うのはスーパーCubに乗ったタコチューと呼ばれていた小柄な体育教師が「わんだ~、何しょっとか!走らんか~(お前ら何してる!走れ~)」と言って竹刀を振り回してダラダラと走る生徒を尻(けつ)バット状態で叩きながら追い上げてくるのでした。

令和の今では信じられない話でしょうが、当時は教師が生徒をぶっ飛ばすのは日常の光景。尻バットで追いかけて来るくらいのアクションに対しては我々生徒側もヒーヒー言って走りつつもゲラゲラ笑って叩かれていたものです。今風に言えば道交法違反および生徒に対する暴力行為などという事で新聞沙汰にしようと思えばできる案件なのかもしれませんが、我々はそんなことは微塵も思わず只々「はよゴールに着かんかの」という事しか思いませんでした。

そもそも雨が降ればこの持久走の練習会も全て体育館内でのアクティビティにスイッチされるのですが、冬の時期の宮崎はほぼ間違いなく天気晴朗状態。ほぼ間違いなく逃げることは許されません。女子のプールの時に存在した「生理でお休」みと言うような手段も男子生徒の長距離走にはありませんでしたし。(女子はこの間「創作ダンス」と言う謎の体育授業をしていたようです!)

ところで、今も全国の高校とかでは10キロ以上走るような長距離の練習ってやってるんでしょうか?田舎ならやってそうですけど、都会の高校なんてそもそも安全に長い時間走る場所は校内の運動場くらいしかないのかな?

それにしても今でも思い出す高校時代の辛い思い出。長距離走のトラウマは私にとって明確なPTSDのようです。w


2023年1月20日金曜日

勉強しないと取り残される

世界中でいろんな職種のいろんな立場の人達がこの瞬間も勉強をして自己研鑽に励んでいることと思います。

医学の世界も同様で、この世界でも我々が学生だった頃の知識で役に立つのは本当に解剖学と生理・生化学の基礎くらいではないかと言うくらいドラマティックにいろいろと臨床上の治療法は変わってしまいました。

内科だけかというと外科系も全く同様でして、我々が研修医になった頃には未だ出血バンバンであろうと手術を早く終わらせるのが名医というような引退前の先生が「残って」居られましたが、同時に当時40代半ばの先生くらいでは早いだけではダメで、出血を最小量に抑えて傷口も残らないように術後の回復も早くなるような最小侵襲のオペをする事こそが大切なんだという方々が新たなマスを形成し始めている時期でした。

当然、その人達の間には先輩後輩という両者の関係が存在していたので、何となくお互いにそのやり方には触れないコメントしないという微妙な空気を部外者たる私も感じてはいたのですが、お酒が入ると若い先生方からは「もう時代が違います」という言葉が出ていました。

実際、以降の外科の流れは消化器のみならず、整形や泌尿器などすべての領域で腹腔鏡やロボットを取り入れたオペ、そしてオペ自体をしなくて済むような方法論の導入が花盛りとなっていますから「患者さんのオペは成功、人生は終了」等と言うような事は許されない時代になっています。ついて来れないというよりも、ついて来る気の無い医者は最初からキャリア終了一直線でしかない時代になっている訳です。

内科は言わずもがなで、本当に年々歳々の変化が強く。ある年に専門医を取ったからと言って、勉強を怠ったり研修を積むことを止めれば過去の治療法で未来の患者を診ると言う状態になり、下手をしたら裁判で負けるような時代です。

「現代における標準的な治療」というものに追いついていけなくなった時、医者はステップダウンしないといけない時代になっていると思います。その事実にさえ気づかなくなった時には「耄碌した」と陰で呼ばれるのでしょう。

そうはなりたくないので、今のところは勉強を止めることはとてもとても出来ない相談です。


2023年1月19日木曜日

ソニーも頭が固い

シンプルな問題のようですが、ソニーにとってはそうではないようです。

アメリカに住んでいた時にセットアップしたプレステ用のゲームのアカウント。もう随分昔の話です。このアカウントで遊んでいたころは自動的にアメリカの居住者向けのゲーム案内その他にセットされていました。では、国外に移動した時にはそのアカウントで遊ぼうとするとどうなるかと言うと…というのが今回起きたインシデント。

アップル・ストアなんかでも国を跨いでのセットアップなどでデフォルトが英語圏の場合にどうやってセットアップしなおして日本のストアをデフォルトにするには等と言うのが以前経験した話なのですが、それには簡単な回避策が案内されています。

ところがです。

一旦どこかの国でセットアップしたアカウントを別の国で遊ぶアカウントとしてsign in IDをセットアップしてしまうと、mail addressも新たに取得しないとregionを縛られてストアも固定されてしまうのです。まあ、ゲームを「国を超えてプレーする」という事が物凄く不可能なのです。勿論、VPNを使ってある特定の国にいるかのような振りをするのは簡単ですが、10年以上も前にPS3で遊んでいたころのアメリカで作ったアカウントのセッティングでそんなこと考えませんでしたから…。

その件に関して、説明してくれている海外再tの説明は以下の感じ。(イントロ部分だけですが)

  1. Turn on your PlayStation and select “New User”. Then click “Create a User”.
  2. Accept the License Agreement. You will be prompted to sign in to PSN — just scroll down past this message.
  3. Select “Create an Account”. Enter your date of birth when prompted.
  4. Choose your preferred PSN region. Make sure to choose the region that relates to the version of the PlayStation Store that you want to access, such as Japan or the US. Use Google Translate to navigate pages in a foreign language.
  5. Enter your email ID and create a password. You’ll need to use a new email that hasn’t been used on PSN before.
  6. Enter your location details. PSN will ask you to fill in the city, province, and postcode of your newly-chosen region. After that, click "Next".

上記は海外サイトの説明ではありますが、やはり同じメール・アドレスで、データを引き継いでの別リージョンでのプレイは出来ないのでした。orz

ソニーと言えば、柔軟な発想でいろいろなものを作ってきた企業だと「昔は」思っていましたが、大企業として行動しているとなんだか「机上の作戦に秀でた人たちが作った酷い軍事作戦」を実行させられた旧日本軍のように見えてまいりました。

故森田会長、このシステムを見て草葉の陰でどう思われているのでしょうか。伺ってみたいものです。


2023年1月18日水曜日

あっと言う間に売れるマンションの部屋

ちょっとびっくりしました。

今年は持ち回りでマンションの理事長の役割が割り当てられているのでマンション中の種々の情報が一元的に手元に集まってきます。仕事自体は会計監査や種々の補修計画、その他のお金が出ていくちょっとした仕事などの許可出しなんですが、引っ越しの前後にXXX号室が売りに出されますとか、YYY号室が次の日曜日に内覧会に出されますとかいう話が入ってきます。

それを見て「ああ、あそこの方が引っ越されるのか」とか「そういえば次の勤務地が決定しましたとか言われてたな~」とか頭の中で独り言つのですが、役員をしていないと入って来ないような細かい情報伝達が私のスマホにテキストで入ってきます。

その都度、裁可等の判断・決定を行って管理会社の担当者と連絡を取り合うのですが、ここのマンションは売りに出されてから実際に買い手が登場するまでに通常一か月はかからないようです。

他のマンションがどうなのかは全くわからないのですが、驚くのはその売り値。建築されてから8年のマンションがそのままほぼ購入時の買い値のままだというのです。バブル期には、購入時よりもはるかに高い値で売れていたという伝説はあちこちで読むのですが、最近は日本も中古物件のリノベとかが普通になってきていることもあり、あまり中古だから~と言って安く買い叩かれたりすることも無いのでしょうかね?

ただ、売られた側の方のお話を聞くと売る時の業者の評判を良く調べてからそこに任せたとのこと。特にその業者の「担当者さんの人間性」を観たとのことでした。丹玉なのかもしれませんが、今回の売り出してすぐに決まった物件群は東急リバブルに頼んだという話でした。なんでも、三井不動産はあんまり良い評判を聞かなかったという「この方の」お話でしたが…。真実は恐らく「担当者の質」と言うところがかなり真実に近いんじゃないか?と言う気もします。

家の購入は我々「市井の人間」にとっては一大事。売るのも買うのも妥当な値段を望みたいものですよね。^^


2023年1月17日火曜日

名古屋の医療が再び危ない

名古屋の医療事情が逼迫の度合いを増しています。

在宅の患者さんで、状態の悪化した方々の紹介・検査等の依頼をかけても全く空き病床が見つからずにたらい回しになる時間が長引き続けています。今の時点では30分とか1時間、粘って探せばなんとか受け容れていただけるという状況ですが、このままコロナの第8波が遷延化し続ければ、その時間もさらに伸びてきて最悪の場合「受け容れ不可能」という状況に陥りかねません。

初期の新型コロナの拡大時にも同様な状況が発生していましたが、ワクチンの普及と新型の抗ウイルス薬の到来で、以降は何とかそのような状況は回避し続けてきました。

しかし、今回の8波では医療サービスの回転と言う意味でその歯車が次第に嚙合わなくなっている状況が再度出現してきていると思えます。いろいろな病院で、周囲の看護師さんや医師の中にも咽頭症状があるから調べてみたら陽性だったなんていうような「いつのまにか」忍び寄られて新型コロナ・ウイルスに感染と言う状況が到来しています。

また、これだけでなくインフルエンザの発生が事実上この一月から名古屋でも確認され始めています。およそ3年ぶりの再登場。この3年に亘ってインフルエンザのイミュニティがついてない状況の日本ですから、いったん爆発的に拡大したら留まるところを知らないような状況が展開されないかと少し心配しています。

3年ぶりにピクリと上昇カーブを見せる名古屋のインフルエンザ感染者!

医療資源を喰い尽くす世界規模の感染症。アメリカは何事も無かったことのようになっているとの事ですが、果たしてそれは本当でしょうか。アメリカの感染症科の医師にその日常を直接聞いてみたいものです。


2023年1月16日月曜日

やるな~メキシコ!

「やれば出来る子」という言葉がありますが、今回はメキシコにその言葉を差し上げたいものです。

メキシコでは6月15日から反タバコ法が施行されました。内容は2020年頃にスペインの一部の州で導入されていたものなどとは比べ物にならないほど厳格な喫煙法です。バー、レストラン、職場での禁煙スペース確保だったらしいのですが、今回「全ての公共の場所」を禁煙とするように変更されたそうです。公園・ビーチ・ホテル・オフィス・レストランなど全て。

おまけにもっと効果的なのはたばこ製品の広告や宣伝、スポンサーシップの全面禁止。焦点の中でさえタバコの陳列も不可。電子タバコも室内に置いてより厳しく規制がかかるとのこと。少なくとも目指そうとするものは文面上では素晴らしいです。もし、これが日本で施行されればかなりの確率でたばこ産業は急速に死滅に向かうのでしょうが。

要するに、ここまでは良いのですが、恐らくは麻薬などで腐敗しきったメキシコの事。理想と現実がそれほど容易にマッチする訳がありません!w

それにしても、世界中で基本的にはタバコは絶滅へ向かって世界中の法律がその締め付けを増しているのですが、果たして我が日本は?というとマダマダ有り得ないような低レベルです。昔に比べれば確かに公共の場所で喫煙する機会と言うのは大幅に減りましたが、未だ歩きタバコをする輩も若い連中を中心に沢山居るし、コンビニに行けばその「タバコを捨てる場所」を「タバコを吸える場所」と勝手に都合よく解釈してバンバン喫煙している連中が男女を問わず掃いて捨てるほど毎日居りますので。コンビニ周辺も禁煙にしなければ何の意味もありません。

そもそも、コンビニでたばこを売ってはいけません!自販機でタバコを売ってはいけません!たばこを売る店の消費税は現行消費税の2倍にする!(要するに誰もタバコ以外はその店からは買わないでしょう。例えそれが高級百貨店やディスカウント・ストアでも。)という様にするのが一番手っ取り早く子供達の目の前からタバコの存在を意識の外に消してしまう方法だと思うのですが如何でしょうか。


2023年1月15日日曜日

恩師の死

三重県の津市まで行ってきました。

生まれて初めての津市訪問だったのですが、目的は昨年秋に亡くなられた私の大学院時代の最初の恩師を偲んでの名古屋大学、三重大学、長崎大学という三大学の合同でのお別れ会が開かれました。

故人の名は伏せたいと思いますが(この分野の方なら直ぐに誰だか判るので、この分野の研究者にとっては隠す意味も無い訳ですが…)、全国の各分野に数多くの教授を輩出した実に頭の切れる人物でした。「腫瘍免疫学」と言う、当時の日本では多くの医学者達からキワモノ扱いをされていた分野でしたが、アメリカでガッチリその基礎を固めてから日本に帰ってこられた先生は己の信念を貫き通し、最後にはその概念実証が患者さんの治癒と言う形で形を著した稀有の研究者でした。

以前、自分の所属した大学院でも滔々と自説を語り、データで議論をするのが大好きな先生で、精力的と言う言葉はこの人物の為に有るのだろうなと思えるような語りに魅力がある先生でした。持っていた講義は学生に人気で、当時の最新の免疫学の知識を叩き込まれた学生達はその遠くの星から来たような先生の該博な知識に只々感心するばかりでした。

その先生も既に79歳だったと知ったのは今日の事でしたが、実際に開かれた今日のミーティングの日が「もし御存命であれば」80歳の誕生日だったとのことで、運命のようなものを感じました。

ロシア人の教え子がロシアで新しい研究所を立ち上げられるからその設立準備のために忙しくロシア国内を動き回っていた先生に大きなブレーキをかけたのは糞プーチンの侵略戦争でした。ロシアへの移動をドーハ経由で行っていたとのことでしたが、亡くなる4時間ほど前まで奥様とFace Timeでお話をされていたとのこと。恐らくは心不全であったと思われる最後のエピソードを伺いましたが、ロシアで客死されるなどという事自体が、最後まで前向きに進み続けられ前のめりに倒れられた国際派らしい先生の最後のエピソードでした。

先生を偲ぶ会では若いころから今までの先生に関するあらゆるエピソードが登場して皆を和ませました。おかしなものから真面目なものまで今まで見たことのなかったいろいろな写真が登場して、いろいろな先生が語られた亡くなられた先生の数えきれないような数と種類の思い出は予定の時間を2時間も超えてまだ尽きぬもので、そのエピソードの多彩さと人生最後まで続いた医薬品のアプリケーション開発には頭の下がる思いでした。

今回の偲ぶ会では数多くの懐かしい面々と再会できましたが、みな最後は亡くなられた先生の素敵な笑顔の写真を囲んで笑顔で集合写真を撮りました。

素敵な人物には多くの素晴らしい人達が自然に引き寄せられるのだなと納得できた午後の一日でした。


2023年1月14日土曜日

試験・試験・試験

医師国家試験が今年も2月4・5両日に行われています。

恐らく医学部の6年生の皆さんは今頃は正月も朝も夜も無く勉強の最後の追い込みをされていることと思います。我々の頃よりも遥かに大量の新知識に晒され、医師に対する時代の要求も、我々が新米医師になった時とは次元の違う厳しさが要求される今の時代。あの当時が牧歌的と思えるほど今どきの医師の学ぶ事は増えてきていると思います。

さて、もう一方のこの国の「試験の雄」と言えば、大学入学共通テスト。いろいろと呼称が変わり続けてきていますが、最近の記事を読むと今まで使っていなかった私立大学がこのテストを自分の大学の学生のスクリーニングに大量に使い始めているとのこと。

以前、我々が高校生の時代の頃もそうだったのですが、私立文系の多くの有名大学受験生は「共通一次」と呼ばれていたころの我々の試験科目5教科7科目という大量の分散した学習範囲を嫌って、この共通一次を毛嫌いしていました。その後では一部の私大がつまみ食いのようにして一部を利用するような事を続けていたようですが、それが大幅拡大とか。

恐らく私立文系の皆さんは大学の選択肢がより先鋭化・狭小化してくる事になるのでしょうが、人生逃げられない勉強というのもあるのではないでしょうか。一生にわたって数学や生物、物理、化学的な知識や思考形式等を識らないまま出来る仕事と言うのはやはり幅が狭いと思うのです。そういう意味では語学や社会学系統だけではない世界も何時の日にか弁きゅしないといけないのであれば、若い頃がいいと思うんですけどね。

さて、今年の試験問題も読ませて頂きましたが、まずは英語の問題なんかは本当に実践的な問題ばかりで、非常に素直で英語圏の日常の生活に密着した素晴らしい良問だと思いました。我々の高校生の頃のような「問題作成の為の問題」なんていう感じはどこをつついても無いのが素晴らしい。言語と言うのは使えてなんぼと言うのが表に出ていて素晴らしいと思いました。

共通テストもあと一日。皆さんには出来れば一度だけでこの試験で高得点を出して、二度は受けなくていい結果が訪れますように祈っております。


2023年1月13日金曜日

医療従事者の休暇取得

本当にダメなことが多いですね。

病院は忙しいから、人手が足りないからという理由で有休を消化しきれない病棟と言うのが出てきます。本当にそのあたりは師長の調整能力に大変依存しているのですが、基本的にダメな師長は毎年毎年「同じように」看護師さん達の有給の消化に失敗します。

私自身はそんな師長さんが居ない時にバックヤードで看護師さん達からその消化に関する苦情をいろいろと聞かされる側です。若い子が疲れ切った顔で「先生、どうして有給が与えられてるのに私達にはそれが貰えないんですか?」と当然至極の質問をしてきます。

申し訳ないのですが、それに対しては素っ気なく「師長の仕事能力だから、それに関しては残念な病棟に割り振られてしまったとしか言えんかな~」と応じるしかありません。実は裏で師長と看護部長を通じて、これらの問題に関する対応策を何度も練るようにしつこくしつこく看護部に問題を解決する方向性を示させます。

師長と言うのは私の勤務する病院では一旦就任するとどんなにダメでもそのまま居座ってしまうという「ダメなシステム」でして、この点に関しては次の経営者が就任した時点でそのあたりの硬直性に関してもっと柔軟に上げ下げできるシステムにする方向で変化させていただきたいと話し合うつもりです。

さて、そういう師長の能力の話は置いておいて「有給の消化」に話を戻すと、良くある消化しきれなかった有給の買い取りなんていう事は絶対にしないように進めていくようにするべきだと思っています。買い取りに関する例外と言うのが極わずかにあるようですが、何れの場合もその実例を読んでみると、確かに例外的な方法論であって、本来の目的たるべき「人の心身に休息を与える」というものが達成されなければ何の意味も無いわけです。

正直な話、そういう有給のセットアップが作成しきれないような管理者と言うのは厳しく指導され、罰則をもっと厳密に適応されてもいいんじゃないかと思います。2019年4月からはそれは法制化されている筈なんですが、未だに労基の顔色を窺いながらやっとこやっとこ勤務管理表を組み立てているんでしょうね。

医療従事者だから、人命を預かる仕事だからという言葉で医療従事者の本来休むべき時間を人質に取るようなことは厳に慎むべきだと考えます。


2023年1月12日木曜日

旧正月に中国へ帰る子達

勤務先の病院には元外人さんや現外人さんが看護師やヘルパーさんとして働いています。

韓国、中国、フィリピン、インドネシア、ネパール、ベトナム、ブラジルとその国籍は多岐に亘っておりまして、その数も毎年変わっていきます。以前にも少し書いたのですが、最近、圧倒的に増えてきているのは中国人の女の子達で、勉強して数年ですぐにステップ・アップして正看にまで到達する子が殆どです。

だからと言って彼や彼女ら全員の実務能力が高いかと言うと、そこは日本人でも言語能力と現場での順応性は万人が異なるのと同じ。彼・彼女達も「すぐに使える」から「向いてない、残念」というレベルまで様々です。そこは仕方ありません。時間の経過に伴う経験と学習が人を大きく成長させる事もありますので、もう暫くは辛抱強く様子を見ていかないといけませんね。

さて、その中でも最大の数を誇る中国人の女の子達のグループ。ごく僅かではありますが、この旧正月に中国本土へ戻る子達が出てきました。日本にやって来てから数年間、新型コロナの影響もあり母国へ帰ることを躊躇し続けていた彼女達の中にも「もうそろそろ」と言う感じでチケットを購入したようです。全員が当然のように一人っ子ですから、母国の御両親や親族一同の待ちわび様も当然巨大なもので、彼女達にしてみれば帰ってあげたくなるのは至極当然です。

ところが、時の流れは皮肉なもの。ゼロ・コロナ政策撤廃が事実上動き始めて、帰国用のチケットを購入してしばらくしてから中国の国内事情は激変。まずは新型コロナ感染者の間違いない激増と死者の大群の出現でした。中国政府は相も変わらず太平洋戦争中の大本営発表のような事を言っていますが、様々な状況証拠が「嘘ついたらあかん」という事を示しています。更に追い打ちをかけるように日韓両国に対するビザ発給の停止も出てきました。

これから帰国する彼女達が大陸型の新型コロナに感染しない保証はどこにも無く、双方の国の往来にしても政治が如何なる妨害を入れてくるのか予見できません。

彼女達には何の罪も無いのですが、国民と言うのは何時もバカな政治的指導者達に翻弄されるもの。何事も無く彼女達が日本に戻ってこれることを祈るばかりです。お土産を両手一杯に持って帰国してあげると本当に喜ばれることでしょう。日本の漢方薬や風邪薬も(おそらくは)そのリストの中に入っているのかもしれませんね。


2023年1月11日水曜日

大規模な火事

バイトが終わる直前に、医局に座っていた隣の先生が「先生、これ知ってます?」と言ってローカル・ニュースの画面を私のほうに向けてくれました。

見ると画面一杯に煙がもくもくと出ている中で火がチロチロと出ている千種区のどこかの家の映像でした。思わず「ナニナニ!これここからすぐの近所やないですか?」と思って映像に併記されている住所をマップで見てみるとバイト先の病院からまさに数ブロック先で、マップ上で確認すると私が以前担当していたある患者さんのお家の目と鼻の先。

そのあと30分もせずにバイトが終わりビルの外に出たのですが、外の空気はその時間でもまだまだ騒然としていて、消防車のサイレンの音や周りを走るパトカーの回転灯がビルの壁を赤く変えていました。

更に、自分の車を停めているエリアに近づいていくと、近視の自分でもわかるほど、南側の空に灰色の煙が幅広くたなびいていました。しかし、遠くに見える消防車やパトカーの赤色灯の光具合はちょっと最近見たことのないようなレベルの光量でしたね。

その後のニュースで確かめたところ、29台もの消防車が出動した大変な火事だったようで、看板製作会社の倉庫と作業所を兼ねたところを含めて9棟も丸焼けした上に、近所の男性が煙を吸って搬送。更に消防士の60代男性も消火活動中に右手に怪我をしたとのことですが、命に別状はなかったと報じられています。

後の聞き取りなどの詳報では中に車を入れて整備していたところで火が点いた可能性などが指摘されていますが、実際のところは検証が終わるまでは何とも断定的なことは言えないところです。

火事と言うのは本当に逃げ場を失ったら恐ろしい結末が待っているし、例え命が助かっても後遺症は人生を台無しにしてしまうレベルのものになり易く、それがかなりの高い確度で発生します。

自分の受け持った患者さんにも、今までに入院してきた中で3人の方が自分のタバコの火の不始末でお母さんを亡くされたり、ペンキの缶に引火爆発したタバコの火が体に2割に重度の火傷を残したりと「散々」な目に遭った人を診てきています。

雨の降っていない最近の名古屋。ちょっとした火の不始末が爆発的な火災の火災のきっかけになってしまう状況のようです。今回は誰も亡くならずに済むという不幸中の幸いと言う話だとは思うのですが、そんな不幸中の幸いばかりが続く事もありません。お互いにこういう事は気をつけんといかんなと改めて思った今日の帰り道でした。


2023年1月10日火曜日

宗教はアヘンであるってマルクスの言葉ですが…

やっぱり少なくともこの言葉に関しては彼は正しかったのかもしれません。

安倍元首相を暗殺した山上容疑者は紛うこと無き「統一教会の犠牲者二世」でした。人殺しと言う、しかもテロというトンデモナイ行為をやらかしたのは全く許されない犯罪ではありますが、己の人生を滅茶苦茶にした組織にお墨付きを与えていた遠因であると彼に思われたシンボルとして、自暴自棄になった山上に殺されたというのが今回の全景を描写するショート・ストーリーだと私自身は考えています。

今回、その山上容疑者を地獄に落とした母親の話がいろいろなソースから伝わってきましたが、本当に宗教に嵌った母親の行動は狂人そのものですね。あんな、360度どっから見てもインチキ教祖としか思えない発言を繰り返すこの韓国のおっちゃんとおばちゃんという人間をそもそも「信じる」ということ自体が脳内の回路がいかれてる何よりの証拠。

親族の弁護士が必死になって、この狂った母親が家を売り払い、親族に借金しまくって教団に献金したとされる1億ほどの金のうち、5000万円を取り戻したのだそうですが、この基地外母親は教団へとそれを再度献金したという驚愕の話。orz

しかも、今回の件を受けても山上の母親は「教団に迷惑をかけて申し訳ない」とか、本当に迷妄としか表現できないような言葉を吐いているとも言われています。もうここまで来ると御同慶の至りと申しますか、彼女の頭の中のお花畑に謹んでお水を撒いて育ててあげたいほどです。悪いものと分からず自分を気持ち良くさせるものに近づくという意味ではまさに宗教はアヘン。

関西弁で「どないなっとんね~ん?」と尋ねたい所ですが、この山上の母親の教団との因縁はまさに宗教で云うところの「輪廻」のように因業が巡り巡って安倍さんへの凶弾を産み出したとしか思えません。

政治家だろうと何だろうと票や金欲しさに新興宗教に近づくものはこれからも絶えないでしょうが、その安易な御利益の先には信じられない数と深さをもつ悲劇の渦が地獄の竜巻のように家族や信者達に絡みつき、生き血を吸い上げている事実を忘れてはいけません。それを承知の上で宗教に近づく者達は悪魔と契約を結んだも同然。人生の最後には悲劇を迎える可能性を受け容れ切るのでしょうか?

危ないものには決して近づかない。シンプルな教訓です。映画のように危機一髪でどこかからスーパー・ヒーローが登場して助けてくれるなんて事は決して起きないのです。


2023年1月9日月曜日

ゲームで「よく」判る国民性

たかがゲームと言う勿れ。

ゲームをしていると国民性というものが良く見えてくるという事実に「改めて」思い至りました。以前アメリカに居た頃にWorld of Warcraftという全く別のタイプのゲームをやっていたのですが、基本的にあのゲームで暴れまわる平均的アメリカ人というのはやっぱり日本人とは相当違うな~という印象を持ったものです。

そして今やっているポケモンGoでは世界のあちこちのゲーマー達と毎日のように贈り物を物々交換できるシステムが成立しているのですが、私が個人的に知っている他の日本のポケモンGoのプレイヤー達とこのプレゼント交換システムを通じて理解したことがありました。

それは国によって「明らかに」プレゼント交換のマメさが異なると言う事です。答えを先に言ってしまうと、最も真面目なのは日本がダントツ。次はドイツ、韓国と台湾、オランダやスイス。更に東欧系が続きます。アメリカの人達も比較的真面目。

逆に全くと言うレベルでLazyなのはブラジル、中東系、南アフリカを含むアフリカ系。残念ながらロシアと中国(システムの稼働しているところである香港人はマメ!)は現在ポケモンGoはシステムとして消されているので評価は出来ませんが。

こうやってゲームをやっていると、国家が経済的に発展している所ではゲームでさえも人間がマメにやっているという事が「主観的ではあるものの」理解できたような気がしました。

マメに交換をする者同士はポケモンGoでは「仲良し度」というもので、そのマメさを測定できるのですが、こういった仲良し度が急上昇をするポケモン・フレンズはほぼ全員が先進国もしくは国民一人当たり、もしくはトータルのGDPが高い国が雁首を揃えています。(日本は一人当たりで近年ダダ下がりですが…。)

たかがゲームですが、そのプレイ・スタイルでいろいろな背景が透けて見えているような気がします。


2023年1月8日日曜日

息子のショート・ステイ

息子の将来に向けての次の一歩が踏み出されました。

先ず日本に帰ってきて暫くして息子に与えた道筋は作業所での仕事を始めて、集団の中で仕事をするというものでした。そして今回与えた道筋は集団の中で親無しで生活をするという状況に慣れていく事です。

現時点では息子は我が家で両親である我々と一緒に住んでいますが、やがては我々も老いて死んでいく日が必ずやってきます。その日まで座して待つということ自体があってはならない事。我々が老いて息子の世話ができなくなる前に、そして我々自身が元気で思考力がまだしっかり保たれている間に息子が誰か他の若い世代のプロのケア・テイカーの人達に面倒を見てもらう状況を作り上げておかなければなりません。

そこに至るまでにゆっくり時間をかけて到達する必要があります。先ずは月に1-2回とかからそういう施設や居住空間に預けて「宿泊・食事・風呂・トイレ」等の日常を親元を離れて送れることを確認しながら、そういった1人で暮らせる時間というのを増やしていって、最終的にはそういった居住型の空間で自分用の部屋を充てがって貰ってそこで自分なりの生活を送れるようになる事が目標となります。

勿論、我々が元気な間は週末やその他の外出時には家に連れて帰るというパターンは大事なんですが、それさえも「我々が元気な間、かつ動ける間は」という前提付きです。

令和の今こそ男性も81歳という寿命を達成していますが、私が生まれた1965年はまだ男性の平均寿命は67歳でした!しかし、健康で動けて考える能力が残った状態で~という健康寿命の事を考えるとこういうアクションを今のうちに取っておくのはMUSTと言えます。

という訳で今日は車で10分ほどの所にあるそういった施設に息子を連れて契約に行きました。名古屋市から交付されている種々の手帳その他の書類を持っていって、施設の管理者をされている恐らく30代前後の明るい女性と種々のお話を1時間ほどさせて頂きました。

令和3年に建てられたこの施設はまだピカピカで、常時居住されている知的障害者の方々は総計5名ほど。そして息子のようにショート・ステイをサービスとして頻回に利用されている方々はかなりの数ではあるものの、それ用の部屋は2部屋で交代で使われているとのことでした。

これから息子が時々使うことになるであろうこの施設を見学させていただいた訳ですが、先ずは安心して使用できるレベルのものだと思いました。何より良いのは私の仕事場である病院から車で3分ほど。歩いて行っても全然アクセスできるレベルの近さだということです。

さて、これから1人で過ごす機会の増える息子がどういう生活をそこで送れるのか。期待してみていこうと思います。


2023年1月7日土曜日

たまたまラジオで聞いたこと

病院に行く途中で名古屋のラジオ・パーソナリティの話をよく聞きます。短い時間ではありますが。

今流行の曲が流れることもあれば、いわゆる我々の世代の懐メロが流れることも多いなと感じるんですが、今の10~20代の子達にとって我々のように青春を昭和から平成で送ってきた世代の人間の聴いてきた曲はどう感じるんでしょうか。

そう言えば、自分が小学校の頃には当たり前のように流れていた演歌や民謡なんて本当に日常から消えましたね。テレビは勿論、ラジオからも。特集ではまだ聴いても、日常からは消えたと感じます。

そもそも、私の場合は車内で勝手にWiFiで繋がるiPhoneでYouTubeの「お好み」の音楽やコントを聴くことも多いのですが、何と言っても車上で時事ネタを聴く時にお手軽なのはPodcastでもYouTubeでもなくラジオのニュースそのもの。私自身はiPhone上でも他の国内スマホの一部のように直接ラジオを聴くシステムがあれば良いなと思うくらいです。アプリ経由でなければ消費電力も劇的に下がりますし、技術的にはAMだろうがFMだろうが受信機とするのは瞬間的に可能なはずなんですが。(国内のAMはかなり消えてますが…。)できる限りApple Musicにサブスクすること無しに聴きたいものです。

さて、今日はそういった話の中でパーソナリティの方が「アメリカのある大学教授の研究では、新年に一年の目標をたてた人は、そうでない時期に目標をたてた人に比べて10倍も目標を達成する」とお話していたのが記憶に残りました。いわゆる日本で言う元旦の計というやつでしょうね。

心の中で「ふ~む、そうか・・・。今年は何の計画もせんまま正月明けちゃったな~。」と思いつつ、「今年の目標、、、もっと勉強する!かな」等と小学6年生のような目標が頭の中を過(よぎ)ってしまったのでした。

やっぱ今年も相変わらず冴えんオレだなと思いながら、病院へ着いて何時ものように仕事を始めた私でした。


2023年1月6日金曜日

婆ちゃんの宗教勧誘

内科の外来をしていると当たり前のようにいろんな背景の人がやってきます。

外来というのは面白いもので、私は関係ないのですがこの病院に来られていた(私がアメリカから来る前に居たという)イケメン先生の精神科外来では女性患者が行列を成して待っていたという伝説を聞いたことがあります。また、他の病院のある小児科の先生からはやってきたお母さんからファンレターならぬラブレターを貰ったことがある等という話も伺ったことがあります。それも一度や二度ではないとのこと!(客観的に観てイケメンとは思えない先生だったのですが、そのお話はとても嘘とは思えないものでした。)

さて、じゃあお前はどんな経験があるんだという事になるかとは思いますが、己がイケメンでないことは小さな頃から自覚済みのレベルですから、己の外来においてモテ系の話は絶夢という感じなのは当然なのですが、精神科と関連することの多い当院の内科外来では認知症や薬物依存関連の患者さんの興味深い話が幾つもあります。しかし、まだまだ皆さん元気で私の外来に来られている方々が多いのでここではもう亡くなられたお婆ちゃんの事を一つ。

その婆ちゃんは80過ぎの方だったのですが、ほぼ毎回私に「お手紙」を渡してくれました。その中身はお察しの如く或る有名宗教団体(その名を聞けば多分誰でも知っている輸血禁止関連の団体。w)のパンフレットとお婆さんの熱い勧誘の文言。この婆ちゃんがあと50年ほど若くて、封の中身が現金だったら私もハッとしたかもしれないのですが、その中身を知っている私としては毎度有難く頂いてはその手街の部分の文章に「認知症の進行に伴う文章の乱れや綴の間違いが無いか」などを調べた後はシュレッダーへ直行となります。まあ、時間の有る時には宗教団体のパンフも読んだりはしていたのですが。

終末感を煽ったり、その団体特有の倫理観をもとに人の道を説いたりしているのを読んでは「なるほど、婆ちゃんはこんな事を純粋に信じてるんだな」と学ばせていただいておりました。また、お婆ちゃんの手書きの中身は、通常「先生に是非知ってもらいたい大事なお話が有るんです!それは・・・云々」と言うスタイルだったのですが、その熱い熱い説得に私が反応してあげられない事を毎回申し訳なく感じていた若輩者の私です。

時々、謎のビニール袋入りタオルや季節の花やシンボルを折り紙にしたものまで私にくれていたのですが、これまた有難く頂いては病棟のナース・ステーションに飾ったりしていました。

最後は心不全で数年前に亡くなられたのですが、この方以外にも妄想性障害の方々も含めれば、私に熱い提案や説得をしてくる方々は沢山いますので、飽きることは決してありません。とにかく、いろんな事が起き得るのが「病院の外来」という所なんでしょうね。^^

ただ、毎年のように外来では患者さんから暴力を振るわれたりする医師がおります。この前も愛知では一件その様なことがニュースに出ていましたが、そういう事で被害者にならないようにはしたいと思います。

誠心誠意!客観的にはおかしな話も真面目に傾聴することが良い関係の基本だということを忘れずに今年も頑張るつもりです。


2023年1月5日木曜日

我が家はNo SDGs...orz

世の中SDGs(Sustainable Development Goals)と言う言葉が流行っています。

特に2年ほど前からはこの言葉のもとに車の燃費改善やEVの普及、二酸化炭素削減につながるありとあらゆる行動が督励されることが目立った来ましたが、こんなの日本じゃ昔から「もったいない」の一言で片付けられるおばあちゃんの節約の言葉と同じじゃねえか?って前から思っています。

家庭内においてエネルギーやモノを消費しないで行く!というSDGsと言う意味では私自身は本当にいまのところの家族の中で一番の省エネ男だと思っています。ボトムラインは「本が読める生活」くらいしか欲望が無いということ。(この前応募した車も基本買うつもりがありませんし。w)

旅行に行ったとしても基本は贅沢とは縁が無い上に、そもそもが旅行に行きません。だから、あちこちに移動する事を毎週のようにしないと落ち着かない人を見ていると「狩猟民族だな~」と思うばかりで、己の農耕民族的な遺伝子を呪う気もありません。パーティーなどが大好きな人とかBBQばっかしてる人達って狩猟民族の御先祖様を持っているのかも知れないですね。

我が家で一番反SDGs的な人間は次女でしょうか。家の床暖房をよくつけるし、エアコンのスイッチもいつもON。やることなすこと全てがOld Americansです。エネルギーの使い方がBig Block Corvette並みで、「なるほどアメリカがたったあれだけの人口で世界のエネルギーの1/3を使う理由が解るわ」と思わせるような生活様式です。

私はいつも心のなかで舌打ちしながら次々変わるシャンプーやリンス、家族全員で共有されず私と息子とだけで使うボディー・ソープなどを見つめながら、一人で暮らしている瞬間は本当に殆どエネルギーも消費しなかったし、モノも買わなかったな~と家族が帰国する前の自分の低燃費生活を懐かしく思い出すのです。

結局所帯持ちは自分ではコントロールできない「配偶者と己の子孫」を持った時点で、いろいろなものを代わりに諦めないといけないのだなと改めて遠くを見つめるのでした。


2023年1月4日水曜日

ちょっと嬉しかった通知

今日医局の自分のデスクトップに何処かから届いたメールが置いてありました。

どうせ何時もの名古屋市医師会とか愛知県医師会からの通知とかやめた学会からの会費支払いの督促かな~?くらいに思って黄土色の手紙を手に取って見るとどうもペラペラ。紹介した患者さんの経過報告かも?と思って封を開けてみると一枚の白い紙切れが三つ折りにされて入っていました。

その中身を読んでみると医師会からの通知。いよいよ俺も名古屋の医師会から追放かな~と思ったのですが、幸いにして然にあらずでした。

それとは全く反対で、昨年末に医師会からの応募に対して反応していた名古屋シティ・マラソンにおける医師ボランティアとしての採用通知でした。^^

私自身は自分にとっては信じられない距離を信じられない速さで走るランナー達を「間近で」応援したいという気持ちと、各部署に配置されるメディカル・アシスタント達と共に、大会の中で起こる可能性のある循環器系等の万一のアクシデントに対応する緊張感の中に身を置こうと思ったことでした。

実は最初にこれに応募しようとした最初のきっかけは、私の病院にやってくる外科系のバイトの先生がrunning Dr.として伴走しながらマラソン大会に参加している話を聞いたことでした。こういったドクターはある程度、等間隔に配置されているそうで「この程度の速度集団のところに付き従って走ってください」という指示がそれぞれのドクターに出ているのだそうです。そして万一の事態があると近傍を走っているそれらのドクターが緊急事態に対応するのだそうです。

私の場合はそんな鉄人とは関係ありませんので、それぞれに割り当てられた待機所で待っていて「何か」が付近で起きたらそこに呼ばれたり、運び込まれた人達を診ることになるようです。

もちろん「何も起こらない状況」で、暇人ドクターとして待機所で皆さんの走る姿を眺めながら過ごすことが出来るのが理想で、大会の参加者達が無事に栄光のゴールに目標時間内に到着していただくのを観ることができれば完璧です。

来る3月12日が暑くもなく寒くもない好天に恵まれることを祈ってその日を待ちたいと思います。


2023年1月3日火曜日

動物園で寒さに震える

今年の正月は久しぶりに正月らしい「予定の無い」三が日でした。

それでも家族としてのdutyが全く無いわけではなく、今日も作業所お休み中で家にこもりがちになる自閉症の息子を連れ出してその無聊を慰めることにしました。相変わらずのぐうたら親子ですから起きること自体は昼近くになってしまい、出発に至っては午後二時半過ぎ。いろいろな事をするには、もしくはいろいろな所に余裕を持って行くにはちょっと遅すぎるのですがそれでもぐうたららしく焦らず行動開始。

車に乗ってお伊勢さんへ正月参拝に出かけるということも出来た訳ですが、わかりきった渋滞の中に突っ込むようなことはせず、乗り物一般が大好きな息子を別の形で喜ばせようと地下鉄で移動することにしました。

地下鉄車輌内で息子はどうしてもその嬉しさの表現が止められず座席に浅く座り、向かいに流れる窓の外の景色を眺めるために大きめに身を乗り出し身を少し揺らしてニコニコしていました。「もう少し後ろに下がり~や」というと素直に10センチほど後ろにずれてますます楽しそう。息子を連れての鉄道車輌での移動はやはり大正解でした。

到着したのは東山動物園駅。そもそも車内にも人は少なく移動は容易だったのですが、この時間帯に動物園に到着してもどちらかというと園内に入っていこうとする人よりも出る人のほうが多い感じなのは自然の流れでしょう。入園の最終時間まで既に二時間を切っていましたが、風吹きすさぶ中でもきちんと外に出てくれている犀や鹿、象などを眺めながら園内を南の方へ移動。ただ、動物には関心が有るのか無いのかよく判らない印象はちびすけの頃から相変わらずでした。

という訳で、息子が「明らかに」喜んでくれる食事ネタを探したのですが、正月らしいジャンクを食べられる筈の外の屋台では勿論カードが使えないし、持ち合わせがたまたま1万円札しかなかったので、500円のたこ焼きだけを買うのに万札を出すのも気が引けたので屋内で食事を出す建物を探して少し放浪し、アメリカン・ドッグと唐揚げをゲット。

座るところが室内になかったので寒空の下、誰も座っていない外のテーブル席に二人で寒さに震えながら座ったのですが、私自身は食べ物にありついて嬉しくて堪らなそうな息子の食べる顔をじっとニコニコと眺めていました。

実は私の分もアメリカン・ドッグを注文していたのですが、運悪く一本だけそこにあったものを渡されて残り一本は「出来次第お知らせします」とアラームを女の子に渡されたのですが、息子がゆっくりと全部食べ終わった後も音は鳴らず。orz

仕方ないので、レジの方に行くとずらりと並んだアメリカン・ドッグを後ろの棚に置いたままの女の子達が仕事をしていました。「おいおいw」と思ったのですが、おそらくはそれがここのバイトさん?のクオリティ。お金だけ返していただいたのですが、「アッ」というような顔をした後はバツの悪そうな様子で小銭を返してくれました。まあ、息子が喜んでくれれば親としてはOKです。

食後は息子の足取りもやや軽くなり、園内を一周するモノレールに乗って閉園直前の動物園内を一周。これまた息子はじーっと外を眺め続けてにこやかに楽しんでくれました。降り他時点で既にほぼ閉園直前の時間。なかなか有意義な時間を過ごせたと思います。やっぱり動物園はいいですね~。

家路にある藤が丘駅では外のマックでフィレオ・フィッシュを購入し、夕食の一部としました。

ぐうたら親子の正月最終日は「それなりに」楽しいものだったと思います。


2023年1月2日月曜日

新年早々、スマホのバッテリーがアカンようです・・・

新年二日目はやっぱり患者さんと病棟の運営状況が気になって、新年の挨拶方々病院へ向かいました。

幸いにして病棟では熱発している患者さん方もほぼ居られない状態でしたが、1人だけ私の受け持っていない別の内科病棟のガン末期の患者さんが年末に亡くなられておりました。身寄りのない方でしたが、年末の寒空のもと無縁仏として葬られていくことを考えると「気の毒」という言葉以外は見つかりませんでした。声には出しませんでしたが、俺の未来もこんな感じかな、と1人で想像してしまいました。

全ての仕事を片付け暫くして病院を出た後は、世界のポケモンGoのfriends達と年末から行っているプレゼント交換用のプレゼントを手に入れるべくあちこちのステーションのリングを回しに行きました。まあ、それ自体は別にどうってことはないんです。そもそもGPSシステムを使うようなスマホのゲームというのは他のソフトよりも大量の電力を消費しますので、ある程度多めのバッテリー消費を想定してスマホを使えるように充電を満タン近くまでしてやってから外出することになります。

二年ほど前まではこれでもまあ、一時間は普通に外でポケモンをしてもバッテリー消費に大きな問題はなかったのですが、最近は10分もすると90%台のバッテリーが50%を切る感じにまで急減するのです。バテリーの健康状態を調べてみると81%の健康度。ネットを調べてみるとこれくらいの数字になってくるともう「アカン」みたいで、80-85%だと完全に交換の時期のようです。

おまけに、ポケモンGoをしていると極端に寒いときやメチャクチャ暑い時期に外でゲームをすることが多くなりますし、バッテリーを刺したままプレーを続けるというようなバッテリーには大変よろしくない使い方を続けている日々ですので、どうしても劣化しやすいのでしょう。

そもそもドコモの補償を使って修理不可能な不具合対応での新品交換をしてもらったのが3年前。いわゆるバッテリーの寿命は時期的にも来ているわけです。

調べてみたら近所のモールにアイサポがあるようですので、数日内に行ってバッテリー交換をしてもらおうと思います。

兎にも角にも次のiPhone15が出るまで持って貰えば済むことなので多分大丈夫でしょう。


2023年1月1日日曜日

何も起きない「良い」正月

あけましておめでとうございます。

とは言っても、遠い西側ではこの「たった今」でも、空襲警報下でミサイルを打ち込まれて逃げ惑うウクライナ国民が居て、そのニュースを苦々しい気持ちでTelegramで見つめるロシア人も居る訳です。

ロシア人達は自分の国を変えようとしても、独裁者が支配する国では情報と保安を国家に統制され、反対意見を唱える人間達は皆、次々と交通事故死やホテルのテラスから転落死をしていくのですから恐ろしいものです。しかし、時間軸を巻き戻していくと結局のところそういう所にまで事態が至ったのは、何年にも亘ってプーチンを支持し続けた小さな賛成票の積み重ね。

事ここに至ってNOと言おうとしても、既に投票結果さえも政府が恣意的にコントロールできる所にまで来ているわけですから、他国の人間に責められようとも残念ながら言い訳無用の世界です。2023年はその責を自分で負っていただきたいものです。ロシア国民に罪はないとは言えません。戦争を起こして負けた国民は正義の主張を行ったところで最後には惨めな国内の混乱が待っているものです。太平洋戦争後の日本然り、ベトナム戦争後のアメリカ、アフガン後のソビエトも逃れることは出来ませんでした。

早くロシアのミサイルが尽きて、ウクライナの勝利で終わるのが多くの西側諸国民の平均的な希望でしょうが、結果はどうでるか。来年の今頃までに結論が出ていれば良いのですが。

何だか年初から暗い話になってしまいましたが、個人的には極めて平凡な年明けとなりました。お昼近くまで長めに寝て、ブランチを摂ったあとに息子と外出。千種の方にあるこのエリアではそれなりに有名な城山神社(末森城址)に行きました。

私と行った自閉症の息子は取り敢えず楽しそうでしたが、訳も分からず二礼二拍手一礼のマネをさせられて「?」と言う感じでした。それでも、始終笑顔でしたし、その後少し近所のアピタに食べ物も買いに行って新年の開始は息子にとって良いものだったと思います。

何にも深刻なことを考えなくて良い間はとりあえず幸せということでしょうが…来年も同じ事が続けば良いのですが。