2022年9月25日日曜日

今回の犯罪捜査は映画のよう

東京の特養で92歳のお婆さんを殺した菊池という50歳の男。

「馬鹿は帰ってください」と言われカッとなって頭を叩いた(恐らくこの時点で殴っている!)ところ「覚えておくからね」と言われ逆上して腕を折った後、動かなくなったこの女性に熱湯をかけるというまさにお婆さんが言うところの「来て欲しくない馬鹿」というかキチガイそのものだったわけです。供述によれば20分にわたってベッドの上で髪をつかんで引きずり回したり、枝を折るようにお婆さん骨を両手で折ったとのこと。凄惨極まりない現場です。

その後直ちに非常線が張られるとともにその足取りがニュースで画像と共に詳細に報じられ続けました。その都度出てくる画像は監視カメラを次々時系列で繋いだもので、東京でも数点以上、茨城、福島、岩手、仙台、盛岡、札幌等と移動する店や駅などで着ている服やバッグ、行動などを全て記録されながら追い詰められていったわけです。

一昔前のSF映画でAIが街中の監視カメラを勝手に繋いで対象を追い続け、自分の方に引き寄せていくというのがありましたが、まさにその手動版。FBIやCIAは間違いなく既にそのAI版のものを作成済みだと思いますが、日本でもそうなることは間違いないでしょう。中国ではもっと恐ろしくタイトでしょうが。

この施設職員の男、過剰に激昂して今回のように事件として露見したわけですが、実際はこういったレベルには至らないまでも、虐待は全国で見えない所で見えない形で反論できない人に毎日起きていると考えるのが普通です。行為をなしている人間がそれを虐待と認識していないだけで、実際は虐待であったりするというのはイジメと同じ構図で、本人は「やってない」等といけしゃあしゃあと何事かを語る訳です。

99人の善があっても1人の悪意で全てが台無しになるのがこういった介護の世界。残念ですが、現場は性悪説に基づいてシステムを設計しなければならないのは法律と一緒です。刑法犯としての人殺しなんて年間10万人に一人のインシデントでしかありませんが、殺された方はその理由に関係なく理不尽な許されざるものでしか無く、その年間700件前後の行為に対して膨大な法令とその番人がシステムとして緻密に配置されているわけです。

今回の鮮やかな犯人逮捕を見ていると、悪いことなんぞ絶対に出来ませんという時代が来たなという感じがします。警察もこんなにスマートになってきているんですね。イメージと異なり驚きました。

0 件のコメント: