2022年9月29日木曜日

目薬の点け方

医学部を出て医師になったからと言ってその知識が多岐に亘っているかというと全くその逆。

皆さんの推測通りで、周りを見渡す限りでは基本的には自分の専門とする範囲をバッチリ磨き上げて守備固めをしておき、専門のエリアであればup to dateな知識を間断なく入れておき技術も磨き続けるというのが多くの医師のやり方。

その上で、その周辺領域、更にその外の領域へと中心部から離れるにつれて次第に知識が薄くなっていきいわゆる素人の皆さんに毛が生えたような状況になっていく訳です。
田舎に帰ったりすると親族一同から最近受けた検診のデータの話や飲んでいる薬の話、調子の悪い時の話等をされて「このままで良いのか」とか「一体どうすれば良いのだろう」などという話をされる事は医師ならではのあるあるネタでしょう。w

しかし、医師自身の内情はと言うと上に書いたような状況で、現代医学の広く深い知識と技術の海の中では一人の人間がこなせる技術やカバー出来る知識というのは本当にスプーン一杯のようなものです。例えば「初期診断と慢性疾患などのフォローアップ」で世界的に見直されている総合診療科のように、各エリアのスペシャリストのように深みは無いものの、広いエリアで取り敢えずスクリーニングの網の目に患者さんを引っ掛けて、その初期診断を推測した後にその領域の専門家達に引き継ぐということを毎日のようにやっているわけです。

私などもいわゆる一般内科医として仕事をするわけで、たとえ過剰診断になろうとも全く恥じること無く「間違って恥をかく」なんて言うことは全く恐れず専門家の先生方に患者さんを渡して、患者さん、そして自分自身の不安を払拭することにしています。

隣のエリアのことはうっすらしか知らないどころか、国家試験のとき以来の知識の追加がないという意味では産婦人科や眼科などは背筋が寒くなるほどで、例えば隣で産気づいた女性が出現したらあたふたするのは市井の皆様と全く変わりません。

そんな中で、昨日たまたま勉強出来たのが点眼薬の正しい使用法。大学の眼科の授業でこういうことをきちんと教えていたのかも知れませんが、授業をサボって寝てばかりいた自分には初めて触れる正しい知識の山。まさに目が覚めました!w

ここで私が再び内容を変にまとめて開陳するのも問題なので、参天製薬のサイトのリンクを一読されて、皆様も勉強されてみては如何でしょうか。これからの人生に大変役に立つと思える小さいけれど大切なQ&Aの知識だと思います。薬を渡されてもどう「正しく」使うのかは意外と知られていないものの代表こそは点眼薬だと思いちょこっと書いてみました。


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