2022年9月4日日曜日

アスペルガーの人達

ガチガチのアスペルガー症候群(アスペ)の医者が最近入職して参りました。

今まで何人か見たことはあるんですが、私の近傍に新たにやって参りました。本人もそれなりの自覚があるようなのですが、今までアスペの職員は何人か容易に見つけ出しましたが、本格的なのは院内で数人。独特の反応と思考様式を見せてくれます。(脳のMRI検査と機能のチェックをするある大学の共同研究が院内でありました。)

彼らは基本的に人と話すのが大変苦手なようで、ナース・ステーション、医局、事務職のエリア等で彼らの会話や思考様式と馴染めない、理解できない人達との間で何時も大きな「摩擦」を引き起こしているようですが、私自身はもう関わらないように物理的に距離を置くようにしています。

事務系等では上手に電話の取り次ぎができない、患者と無用のトラブルを起こす等の事態を起こしているのですが、それがナースとなると更に悲惨で、看護師長等はアスペの彼女がその日に日勤で入る日などは一日中そのナースのフォローで疲れた顔をしていますし、時には本当にブチ切れる寸前まで行っているようです。まあ、笑い事ではなくて他の看護師も気の短い人や率直に物事を言う人は彼女にいろいろと苦言を呈しているようなのですが、彼女は「注意されたという事自体」は気に病んでも、残念ながら「注意された内容」には全く気が回りません。ですから改善は殆どないのです。

殆ど違う言語を話していると言うくらいに思っておいたほうが良くて、実際には赤いスイッチを押したつもりで、赤い光が返ってくると思っていても、あちらから返ってくる信号は黄緑だったり青だったり。w

という訳で私は関わりを最低限にして私自身のストレスを最小化するようにしています。ただ、ナース同士やその日にその看護師さんが受け持つことになった患者さんは大変です。彼女が病室を去った後にいろいろな不満、苦情がナースステーションに上がってきたり、患者さんの家族と彼女が揉めに揉めて何だか訳の解らない問題がどデカくなったあとで、彼女から「何とかしてもらえませんか…」等という謎依頼が師長やリーダーに上がってきたりしてヘトヘトになっているようです。

さて、これが医師バージョンになると患者からも直接間接に「あの先生嫌だ」とか「気持ち悪い」等という強い拒否のリクエスト?が入ってきたり、患者の家族に病状を上手く伝えられなかったり大変です。これらに増して何よりも大変なのは看護師と上手くコミュニケーションが取れないために本当にここには書けないほどのいろいろな問題が起きることです。

また、一般的にこれらのアスペの人達は医療業務に最も必要な要件であるマルチプル・タスクが最も苦手なので、医療の現場で働くことが本当は合っていないと私は感じるのですが、周りがどう感じているかは別として彼ら自身は折角ここまで来たからと言う感じで必死で齧りついているのが何とも哀れです。

恐らく周りの人達のストレスも大変なものだとは思うのですが、彼ら自身は周りの受けているストレスを一体どういう風に解釈しているんでしょうね?

進路の設計は人生の一大事。周りも苦しみ己も苦しむ職業選択は一生の大過です。彼らには彼らにあった仕事はある筈なのですが、少なくとも医療現場じゃないなと強く思うこの頃でした。


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