2021年10月16日土曜日

タバコの値上げと患者さん達

この10月に入ってそれなりにタバコが一斉値上げとなりました。

外来に来る喫煙者の患者さんの中には筋金入りの喫煙者というのは結構たくさんいて、昭和の昔から(下手すると小学校の高学年の頃から!)大量のタバコを吸ってきた人達はなかなかやめることが出来ない人も当然ですが普通に居られるのです。

一日3箱ぐらい吸っていたなんて言うツワモノもいるのですが、高齢者になって金銭的にきつくなってくると一日6-7本という微妙な数に抑えている人が多いですね。この数だと1週間で2箱数回中というところ。それを何故か金科玉条のように遵守して自分の出費に抑制を掛けている人が私の外来では「何故か」多いです。

少し調べてみたところ、セブンスターの売出し開始は1960年代後半で一箱ちょうど100円!ところが今回のタバコ増税で600円ですから、本当にすごいものだと思うんですが、実際には国家公務員の平均給与の方も当時と比べると同様に上昇していますので、まあそこら辺はすり合わせてるんでしょうね。

今回の値段上昇を受けて「先生止めようかな~」と言う人は今までと違って今回はあまり現れませんでした。外来に来るこれら筋金入りの長期喫煙者の人達は平均して70-80程度の年齢の方々なんですが、紙タバコから電子タバコに移った人達というのは殆ど居りません。若い人達とは大違いで、このあたりの新しいものへの移り変わりの「無さ」がrigidityというか加齢というやつなんでしょうか。

せっかく禁煙外来を立ち上げても製薬会社の無能さ故に禁煙用の貼付剤が配布されないなどという異常事態の続く日本。せめて医療者側で禁煙のアシストをしてあげようと思ってもそのための道具が製薬会社から配られないとんでもない国「現代日本」です。

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