嫁さんと久しぶりに意見が一致しました。
この数日住んでいるエリアの周辺でキンモクセイの花の香りが漂っているという事に二人共気づいていたのみたいなのですが、お互いにそれを口にすることもありませんでした。
キンモクセイというと言うのはちょっと調べたところでは実は中国にもあるにはあるし、生活の中でも食用、飲用、街路樹、その他の種々の用途として大変重要な植物らしいのですが、どうやら日本のキンモクセイとは違う可能性もあるらしいとの事。何事もちょっと調べて知識を得るのは愉しいものです。
我々の世代にとって、小学生の頃から中学生の頃くらいにかけてはこのキンモクセイの香りというのはトイレの芳香剤の代表例として極めて強い記憶があります。特にキンモクセイの香りは据え置き型のものとしては男性用トイレの臭い消しとしてはいつでもみかん用のネットに入れてぶら下げられていた強烈な匂いの緑の玉(小便掛けられてどんどん小さくなっていくアレ!)と並んで代表的なものだと思います。
しかも、このキンモクセイ、田舎のトイレを中心にその厠の外に植えられて日陰の木として年に一回、秋の季節に良い匂いを振りまいていた記憶があります。実際、母方のトイレの外側には枇杷と並んでキンモクセイが植えられていました。しかし、花がその強烈な匂いを振りまくのは精々一ヶ月、長くても多分二月は持ちませんのでそういう意味では合成されたキンモクセイの香りというのは革命ではあるわけですが、それが行き過ぎて我々の世代では「トイレの芳香剤」という焼き付いた記憶となってしまっております。w
匂い(臭い)と記憶と言うのは意外と繋がっていて、まさに以前研究していたGPCR(G蛋白質共役受容体)を通して人間の体に認識される世界です。私の人生の中でも匂いと食感、匂いと失敗した経験などで臭いが記憶に結びついたような直ちに思い出される記憶が幾つかあります。
異臭がするよりは良い匂い、モノも人もいい匂いが仄かに香るのは古典の昔から良いものの代表です。加齢臭は出さないように気をつけようと改めて思う秋のアラ還のオジサンでした。
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