2021年10月20日水曜日

俺が名付け親???

以前、ある縁でベトナム人の若夫婦の日本における身元引受人になったことがあります。

数年前の話ですが、勤務態度も真面目で日本語も上手です。その彼等も子供に恵まれて元気に過ごしていたのですが、奥さんが赤ちゃんを連れてベトナムに連れて帰っている間にコロナが拡がって日本に帰ってこれなくなっています。

ビデオ通話で普通に顔を見て、普通に会話をしていつもコンタクトはとっているようなのですが実際には我が子を抱っこしてあげられないこの2年間だとのこと。新米パパにしてみれば何とも砂を噛む様な日々だとは思いますが、ここは我慢のしどころです。

さて、この彼のことを仮にD君と呼びましょう。その彼が今度日本に帰化申請をすることになりました。そのことに関してその姉さんからも相談を受けてどんなステップを踏むのかちょこっと聞いてみたのですが、その点に関しては行政の方に相談することで淡々と進めていくことになっているようです。

ところが、問題は帰化申請時の日本語名。勿論ベトナム人としての本名は有るわけですが、申請時にはきちんと日本語名を別に出すんだそうです。

という訳で、相談があったのはその名前。親族でボートピープルとして日本に来て以来その親族は既にかっこいい日本人としてのファミリー・ネームを持っておりますので、それを姓として使うのは当然として(私の苗字より間違いなく10倍かっこいい苗字です。)

さて、ここで考えどころなのは「お世話になっている私に名前を考えてほしい」という難易度の高いリクエストが有ったことでした。この瞬間から自分の子供の名前を考えたとき以上の真剣悩みモード。最後は嫁さんにも次々とアイディアを出してもらって、最終的には幾つか候補を挙げて彼の方にフィードバックを求めたところ、いきなり「これで行く!」という決定の返答が。

あまりに急なので、それで良いのかなと逆にこちらが戸惑ったくらいでしたが、実はその名前の中にでてくる最後の韻が前からそうあって欲しいと思っていたものと完全マッチしたとのことで、それほど素早くO.K.が出たんだそうです。

大人の名前の名付け親になるなんてことが己の人生に起きるなんてこの歳まで思ってもみませんでした。しかし責任は重大。今後も彼等の人生の中で小さな助け舟を出すような自体がきた時には可能な限り真剣にサポートしてあげたいと考えるのでした。
 

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