かつて病院の中には絶大な力を持っている人が何人か居りました。
しかし、その椅子に座っていた人達も病を得たり、齢を重ねたりしてやがては、そして時には突然そのポジションを去ることになります。どんない強い力を持っていた人でもその事実には抗えません。病院という組織では有りませんが、最も卑近な例では、ほんのちょっと前までの日産内での神の如きカルロス・ゴーンの権勢も今では夢の彼方の更に向こうの昔語り。本当にそんな人居たの?というくらいの日産昔話という話の1話になってしまいました。
サイズは異なっても私の病院でも、歴史上の人物、伝説の人物などが既に結構居られます。中には職務の途上で認知症になってしまってリタイアしてしまった人、業務上横領の疑いで静かに仕事を去ったと言われる人、業者と鬼のような形相でやりあってこれまた鬼のような値引きをさせて納入させ全業者に嫌われていた人、今はXXX部長と言われているけど、本当の彼の個人的ヒストリーは物凄い荒れたものだという人物等、もう笑ったり頷いたりするいろんな歴史上の人物が綺羅星の如く揃っております。w
そもそも創立者からして伝説の豪傑でありまして、その歴史は真偽綯い交ぜになっており昭和のニオイに溢れた(令和の今ではとてもとても作り話が混じっていたとしても)信じられないような話で満ち満ちております。
その話の真偽はどちらだたったのか、もし可能であれば黄泉の世界に旅立たれたその創立者と霊界通信でもして「XXさんから聞いたXXという話はとても信じられんのですが、どこまで本当なんですか?」と一つ一つの話について事の真相を酒を酌み交わしながら聞いてみたいものです。
今の時代、コンプライアンス、コンプライアンスで生きのしづらい世の中ですが、当時だから許されたような「とても有り得ないような事」をやっていたその亡き創立者の破天荒な人生はVシネマのシリーズになりそうなレベルの話が続くんですが、まあ今では全くあり得ないです。
そういった「濃い」人物達が居なくなって、物分りの良い冷静な人物達が後を継ぐとなんとなくみんな「小粒」って感じがします。それが良いか悪いかは別として、当然のごとく面白い話はことごとく消えて、サラリーマン感の強い人物達が淡々と業務をこなす日常へと置き換わっていき、意外性のない何も起こらない日々が続きます。
病院という組織にとってはそういう人がそういう日常を右から左に流していってくれるのが良いのかもしれませんが・・・。
最近も以前居た強権の人物が病院から去り約一年。既にその人物を知らぬ若い世代もジワジワといる状態で、あたかもそんな人物は居なかったかのように組織の空気は変わってしまいました。なんとなく民主的で良い方に変わったかな?と思うんですが、空気の張ったようなスリルはなくなりましたね。
まあ、そもそもそんな部分にスリルは無用ですが。
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