2020年4月26日日曜日

今際の際(いまわのきわ)?まだまだ~w

入院している患者さんもいわゆる「平均寿命」を超えてくるといろいろと一癖も二癖もある人達が多い気がします。

ポジティブな意味でいうと、余り認知症などとは関係ない状態で90代を迎えているようなお婆ちゃん達(やはりお爺さんは少ない!)の中にはこちらが思わず「うぐっ」と言ってしまいそうな事を直球勝負で投げつけてくる人がいるものです。

人生最後のカーブをとっくに曲がり、残りは直線までの10メートルを全力、、、というよりヨタヨタと駆けている状況なのですが、恥も怖くなければ、異性の目も、近場の人達の意見も気にならないという「怖いもの無し」状態。w

即ち、人間として「幼い子供のように」真っ直ぐに自分の要求を出してくる人達と思えばよいでしょうか。実は、私この様な人達と本音真っ直ぐの「人として最後の正直かつ赤裸々な状態」にあるお婆ちゃんとお話をするのが大好きで、女性というのがその長い人生を生きてきた中で一体全体男という生き物に対して何を感じ、何を考え、どう行動してきたのかと言うことを時間をかけて沢山聞き取るのが本当に楽しいのです。

こういった会話の最後のパートで本当にバラエティに富んだ色々なことをリクエストしてくるお婆ちゃん達。例えば「えびせんのXXが食べたい」「YYで売っているZが食べたい」等という食べたい系のリクエストが私に返ってくることが多いですね。

やはり人間も性欲と名誉欲、金銭欲等の今それを得ることでキモチイイと言う状態を得ることが出来なくなると、「今現在、この寝たきりの状態で」得られる最高のものと言う形で食欲がトップに躍り出てくるようです。

昔の男の話や結婚に至らなかった理由、堕ろした子供の話等本当に人生最後の置き土産のような話ばかり、私にだけ残していく人生最後の生々しい話。良いか悪いかではなくて、もう何も掻き捨てる恥が無くなると全て目の前にある事を全力でリクエストする生々しさがあります。

というわけで私がリクエストされたのは・・・動かなくなった腕時計をまた動かすようにして欲しい、というのが一人のおばあさんから、そしてもう一人の方からは薄塩せんべいを食べたいと言うリクエスト。2つの病棟医長である私個人の独断で「こっそり」とそれらの夢を私の私費で叶えております。w

看護師さんの中には「先生がコッソリ買ってきたのかなって思ったんで、何も言いませんでした」等と言う方もいて、頭ポリポリです。

人生最後の僅かな時間、これくらいのお目溢し良いですよネ?



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