2020年4月20日月曜日

じわじわと病院もコロナの影響を受けている

以前ここに書いたように、あちこちの病院でコロナの感染者数増による入退院患者の動向に変化を受けています。

実際のところ、陰圧の隔離可能な個室のような周辺の比較的重装備を持った施設は国や自治体の要請を受けてもともと入院して居た結核患者の異動などを開始しています。結局、ある程度落ち着いて排菌しなくなった結核患者は、コロナ陽性の患者を受けるだけのセットアップは出来ないけれども、それらの安定的な結核患者であれば受け入れ可能な病院である周辺の内科系病棟を持つ病院に押し出されてくる事になります。

我々の病院も、個室はあるにしても陰圧がかかった状態の部屋は無く、ウイルスを排出する患者さんを責任を持って受け容れる施設的なキャパシティはありません。そういうわけで、医療者としてはこのような状況においてはそれが可能な病院が受け容れる分、(言い方は悪いのですが)はみ出してしまう患者さん達の受け皿になるのは周辺施設としての当然の義務。

勤めている病院では結核患者さんの治療は日常的にやっておりますし、名古屋という地域は日本でもトップ・クラスの結核多発地域ですから、日々保健所の指導と協業の元で右から左へと「結核患者を治療しては完治させ、保健所向けのリポートを作成した上で退院していただく」とう行為を繰り返しております。病棟の中に新旧の結核患者さんを含めて、全く治療がゼロと言う状態のときは年がら年中ほぼ無いと言っても良いかという感じです。

周辺病院でも、外来や入院病棟で看護師や医師にコロナ・ウイルス陽性の人達が当然のように出てきました。私達の病院でも、内部的には「もういつ自分達の病院で陽性者が出ても驚かない」と思っておりますし、わからないレベルできっと抗体陽性者はいるんだろうな・・・と推定しています。(それは冗談でもなんでも無く、まさに自分自身かもしれません!)

更にはポスト・コロナとも言うべき「院内で感染者が出たことが確認された」という前提で、病院としてどう動くのかという極近未来を見据えた内部マニュアルを作成しました。
しかし、それにもある程度の物量的限界があり、一旦拡散が院内で確認されたら、関東その他でいろいろと叩かれているような状況が我が病院でも発生するんだろうな・・・と恐れています。

仕方ないでは済まされないのですが、なるべくゆっくり来てくれることを願わずにはおられません。その為にはまさにもともとの患者数を減らすべく、多くの方々に不要不急の外出を真剣に止めてもらいたいのです。一旦破綻した医療システムはイタリアの悲劇を再現しかねません。

そういった意味で「未だに開店しているパチンコ屋」はまずなんとかしてもらえませんかね?(# ゚Д゚)


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