2018年11月21日水曜日

映画館で静かに泣いた

Bohemian Rhapsodyを観に行きました。

本日最後のショーでしたが、8時半頃に嫁さんが「観に行けば?まだ間に合うんじゃない?」と言ってくれたので慌てて時間を調べると確かに最後のショーで終映は12時直前。
座席の残りをスクリーンで調べて後ろの段の真ん中あたりでかつ両脇が誰にも接していないところを選びました。

一体何分の映画かも調べずに9時15分に映画が始まりましたが、彼の人生がどんなものであったか基本的な知識は全て持っている世代の私にとってはその話の筋は当たり前の出来事としてスーーーッと胃の腑に落ちていきます。

しかし、白眉はやはり映画館という特別な映像音響空間で体験するクイーンの音楽と最後の10年間の人生。珠玉という言葉がありきたりすぎるのですが、珠玉としか言いようのない素晴らしい音楽がエイズに冒された彼の残り短い人生とゲイとして生きる彼を取り囲む様々なトラブルが元彼女との関わりも交えて燦めくような短い人生の中で最後のライブエイドに繋がっていきます。

Wembley stadiumで歌われたLive aidの歌詞の一つ一つが彼の人生を描写し尽くしていて、観ていた最後の一時間ほどは、もうね・・・目から透明の液体が次々溢れ出してきて声を出さずに激しく嗚咽。本当に泣けて泣けてどうしようもありませんでした。周りの人とか全く関係なし。

"I don't have time."という言葉を発する特別な才能のある人間の、最後の燃え盛る炎をみる辛さは筆舌に尽くしがたい。本当に。あれが、メンバー達を前に発した「Wembley stadiumの天空に穴をブチあけてやる」という言葉が本当になった瞬間でした。

特別な声を与えられた特別な男がこの世に残した軌跡・奇跡を高校以降にライブで同時進行で見ることの出来た私はやはり幸せだったとしか言えないでしょう。
彼が亡くなった日、日本中のラジオは一日中クイーンの曲を流し、フレディの事を語っていたのを今でも覚えています。

フレディ・・・今ならあなたの感染症は治療可能なんです!しかももうすぐ完治可能なレベルでの理論的治療薬が現実になろうという時代なんです。それまで持たなかったあなたの才能が惜しい。

人種、セクシャリティ、宗教・・・全てを乗り越えて伝説になったQueenのフレディに酔いしれた二時間でした。また観に行くことにしたし、ブルーレイも欲しいと思いました。

We ALL are the champions!

6 件のコメント:

Maki さんのコメント...

数日前に観ました。
最初の20世紀フォックスのファンファーレでハートを射抜かれ、以降、画面に釘付け。
最後の21分は圧巻でしたね。久々に映画を見て泣きました。

small G さんのコメント...

最初のファンファーレで「!」と感じたのですが、ここがブライアン・メイとロジャー・テイラーの新作音源だと知ったのはMakiさんに指摘されてからです。
ラミ・マレックのことはアマゾンのMR. ROBOTで知っていたのですが、彼もエジプト系で両親ともコプト教ですから、フレディのインド系xイラン系の両親、かつこれまた異教徒という背景はまるで彼の人生そのもの。
彼のアルカイック風の顔と相まって最高の配役でしたね。

オンラインで見るべきか、ブルーレイをさっさと買うべきか・・・。迷います。w

small G さんのコメント...

そういえば気づかれましたか?
金閣寺御朱印札が張ってあったフレディがCBSに移籍した後、雨に打たれた家の壁に然りげ無く張ってあったのを。w

Maki さんのコメント...

おお、それは気づきませんでした。
DVDの発売が待たれます (^^)

WB さんのコメント...

私も昨日観に行って感動しました。未だ感動冷めず、こちらに書き込ませていただきました。最後のコンサートシーンはドローンの成せる技でしょうか。ものすごい臨場感と迫力に溢れてましたね〜!才能ある人はどうして自滅的な行為をしてしまうのでしょうか。もっともっとご自身を大切にして、その才能をシェアし続けて欲しかったです。Rami Malek適役でしたね。そして、他のQueenのメンバーもみんなそっくりでびっくりしちゃいました(^^)

small G さんのコメント...

良かった!
WBさんもご覧になったんですね。本当は大阪であったような応援上映みたいなのに行って大声で歌って踊って観たいんですが・・・。
それは家で観たときの愉しみにとっておきます。(こんなときに恥ずかしがるところが俺は駄目だなっていつも思います。娘たちはそういったところは実にアメリカンなんですけどね。)

それにしても、よくまああれほどそっくりな人間達を集めてきたもんです。
マレクにばかり批評が集まってますが、脇役の人物達の気合の入ったソックリ振りも半端ない状態だったのはQueenファンなら誰もが舌を巻いてると思いました。

早くブルーレイ欲しいですよネ!