2019年7月17日水曜日

電子カルテってまだまだ全然駄目だ

いろいろなタイプの電子カルテを使う機会があります。

そもそも電子カルテというのは大義名分は何であれ、カルテ記録保存の時系列的整合性と画像や血液等の検査データの参照能力、そして処方の簡便性を求めることにあると思っています。

ところが実際に使っていく中で良く分かるのはほとんどの電子カルテが操作性がド最低ということ。具体的には入力中に固まったり、入力自体がおかしくなったり、保存されなかったり。

かなりの量の入力をした後に気づいたら保存されていなかったとか、大量に書き込んでいる途中でフッと固まってしまったときとか思わずFワードが出てきそうになります。
患者さんのいる前では流石にそれは言いませんが、目の前で固まるカルテと向き合いながら、横にいる患者さんに手短に事情を話して謝り、再起動をかける瞬間の情けなさと言ったら・・・。

おまけにデータを参照する機能が不十分だったりすると一体何のための電子化?と怒りがふつふつとこみ上げてくるのでした。

病院に来られる患者さんの前で電子カルテを使う時に絶対にしてはいけないことは患者さんの様子や顔を診ることなく、画面にだけ集中してしまうこと。
患者さんは先生に話を聞いてもらうだけで先ずは来院の目的の半分は達成したようなものだと思ってます。そのうえで身体診察と検査投薬等と続くわけで、話を聞いてもらえずに患者さんを帰らせる思いだけはさせてはならないといつも肝に銘じています。

最後に処方なんですが、実際のところ処方というのは薬Aと薬Bが出された時に副作用が出現することが本当によくあります。ましてや数種類の薬が投薬されたときにはその複雑性の検査は物凄いレベルにまで上昇してきます。
しかし、それをスマートにやってくれるのが電子カルテ。そういう注意喚起がされないとなると電子カルテの意味は本当に半分以下になると思っています。でも、そういう事ができない電子カルテもまだまだ有るんです。残念ながら。

今度、厚生労働省がそのバラバラのフォーマットを統一する方向で動き始めたとの事。数年後にどういったものが生まれてくるのか・・・期待したいところです。

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