自分自身も中央省庁の役人ですから、言っていることには当然のごとく自虐的側面があるのですが、それでも彼自身がその後に国家百年のケアプラン全体を見直す基本となる計画を策定する上で、ありとあらゆる行政上の障害を経験した上での重みのある一言だったのでしょう。
この計画を練り上げた後にこの方は亡くなられており、その時は現在進行系で死に至る病と戦いながらの計画策定でしたので、既に自らは人生をかけた「背水の陣」で、その計画策定に奔走されていたことになりますので、未来もありませんので嘘をつく必要もなし。
その計画が練り上げられた後、病にその生命を持っていかれております。
その一言の重みは、残念ながら真実としてその姿を保ったまま平成という一つの時代が終わろうとしている今も一つも変わっていないようです。
今年の夏、世を賑わして今もその責任の所在など一切が有耶無耶になったままのいわゆる「障害者雇用水増し問題」の酷さは、むしろ日が経つにつれその全体の枝葉が明らかになってきて、ますます役所というところが如何に御都合主義的な無責任体質の人間の集まるところであるかということを認識させられた次第です。
”統計上の”雇用率は年々歳々上昇しつづけ、2018年には民間企業に於いて2.2%等と書いてはあり、法定雇用率の2%はクリアしているようでしたが、なんのなんの。統計をとってる中央省庁からしてインチキ水増ししていたのですから、民間も含めてどれほどのもんだか全く当てにはなりません。
驚くのは中央省庁。昨年の6月1日までの表向きは2.49%で、実際は先月の再点検で1.19%と、びっくりの低レベル。上記に記したような罰金が当てはめられていたらびっくりするほどの罰金が中央省庁から出ていたはずというのですから、クソくらえも極まれりです。国や地方公共団体はこの達成目標はそもそも民間よりも高い2.5%なのですから、そのインチキ具合は何をか言わんやというところですが。
以下の表を見ると、(省庁の規模のデカさを無視して話しますが)国税庁と法務省、国土交通省は酷いもんです。法の番人の元締めと、税の徴収の元締めが揃って嘘つきの筆頭とか真夏のブラックユーモアですかね?
毎日新聞より |
世の中に人が生きている限り障害はあり、身体・知的・精神などの障害のみならず、加齢・疾病・事故による、今後その人に追加されてくるであろう障害だって「元気に見える人々」の脳裏には出ていないだけで、(そうなる人が少ないに越したことはありませんが!)日々あらたに障害者となる人は増えているし当然増えてしまうもの。
就労は人の生きる意味を作り出す、人生の大切な大切な基本構成要素。
労働を通して人が得るものは経済的な安定のみならず、生きがいや身体活動能力、人間関係などありとあらゆるものに拡がっています。オヤクショの皆様におかれましては、どんな小さな能力でも過小評価せず、人の輪の中で使って生きがいを作る事業と雇用を真面目に作って実績を積み上げていってほしいものです。
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