2025年2月9日日曜日

我々「親」が居なくなった後の息子の事

自閉症の息子の通っている施設では定期的にミーティングが開かれます。

予算の説明だったり、次の施設行事の準備委員会の立ち上げだったり、今後の施設の運営方針に関するものだったりします。しかし、今日行われたお話のタイトルは「親亡き後の準備」という話でした。

体や心の事で何の心配も無い子供さんを持たれている親御さんには恐らくほとんど考える事の無い心配をしなければならないのが、我が家の様に障害のある子を持つ場合の親です。例え私がビル・ゲーツのような超が付くような大富豪であっても、何らかの形で障害のある己の子どもの事を考えるのは必然でしょう。

娘達二人は幸いにして今のところはそのような心配をしなくて良いですし、兄弟の間で喋らなくてもいろいろと思っている事が深いのは知っていますので、兄弟姉妹で骨肉の争いなんていうのは絶対に起きないと信じています。(もし配偶者が出来ても、そういう事に首を突っ込んでくるようなつまらない配偶者は選ばないと信じたい所ですが)

そもそも、私自身は自分の金を増やすという事自身にはほゞ興味が無い人なんですが、息子の存在を考えると自分の為ではない金を貯めておかんといかんの~と考えてしまうのでした。

さて、今回の説明会には嫁さんが出席したものですが、社労士、社会福祉士、ライフプランナーなどの資格を持つ女性による説明会で、その資料を持って帰ってくれました。結局実例に沿ったお話を聞くのが一番で、こういった方からのお話をその時々の法令やシステムに合わせて勉強を続けていく事が大切であることが良く解るプレゼン資料でした。

その中の要点は
  1. 住む場所の確保と暮らし支援の仕組み設定
  2. 定期的に受け取れるお金の仕組みづくり
  3. お金が子供の生活にきちんと管理され使用される仕組みの設定
  4. 困ったときに頼れる組織や人の確保
等でした。

私達が考えている息子の暮らしはグループ・ホームでの生活で、最近は高齢者と同じ場所で生活する共生型GHというようなものも増え始めているとの事ですが、まだ数は少ないという事でした。しかし、障碍者も当然高齢化する訳ですから「必ず」増えてくる事でしょう。

あとは障害年金、福祉手当、給付金などがきちんと息子の通帳に流れ込むようにして置くことは当然ですが、親である我々が息子の為に残しておくお金がきちんと息子の為に使われていく事セットアップしておく事も非常に大切です。

また、息子の場合は施設でかかる日常のお金はお菓子代と施設の利用代程度ではないかと思うのですが、これは通帳などを見なおして、もう少し細かく見直していく必要があります。

更に、子供の年金更新時の郵便物の確認者、障害年金更新時の診断書作成時の受信予約の設定、定期通院時の同行者、各種書類の返送者は誰か、通帳や大切な書類の管理者は誰にするのか等も大切な考慮事項。障碍者・高齢者権利擁護センターを上手に使う事も大切だと理解出来ました。

成年後見人制度の利用も大切な事ですが、財産管理と身上保護(サービスなどの利用契約を結ぶなどの法律行為)等も更に重要な学習内容です。とは言え、こういった行為を行ってくれる人間が100%信頼できる人間かというのも問題で、最終的に息子が使える遺産をどう残すのかというセッティングも絶対に大切な考慮事項。

考える事は本当に幾らでもあります。実際に効力のあるシステムで家庭発の息子用セーフティーネットを張っておく事をボンヤリと、しかし、しつこく考える我々両親でした。

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