このブログでも何度となく喫煙と肺気腫の患者さんの格闘と死を書いてきて、数限りなくいろいろな言葉で「タバコを吸うのを止めましょう」と言ってきましたが、性懲りもなくという言葉を浴びせられても構いませんので、もう一度言わせてください。
「タバコを吸ってはいけない!」
肺気腫が背景にある患者さんは、本当に肺炎になった時の治療に抵抗性が強い、つまり効果は格段に落ちると強く実感します。新型コロナが流行り始めた当初から喫煙者が大きくダメージを受ける事は繰り返し言われていましたが、臨床現場でも未だにそれを実感します。
新型コロナだけでなく、インフルエンザ感染においても然り、誤嚥性肺炎においても然り、如何なる肺炎の存在下においてもバックグラウンドに肺気腫・喫煙歴があるか無いかと云うのは治療の効果推定に関わる重要な個人情報です。
今回も一旦熱などは収束したんですが、落ち着いたと思った呼吸不全が暫くして再度急速に悪化して最終的にお亡くなりになってしまいました。通常はそのまま収束して治療終了となる所がそこで終わらないのが肺気腫の怖い所。最後の数か月から数年は肺気腫由来の「次第に増強する呼吸苦」の恐怖と戦いながら、ベッド上でうつ伏せになりながらジッと過ごすのです。
今週とか今月とか言わず、是非とも今日から禁煙をお願いします。必要の無い恐怖に苛まれながら終わる人生って誰か望んで手に入れたいと思う類のものでしょうか。
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