上がった時にスマホの画面を見て驚愕する事になりました。それは近江八幡に住んでいた義理の母の姉が亡くなったという嫁さんの従妹からの連絡が書いてあったのでした。
数年前からは認知症を患い、一昨年からは施設に入所。昨年には脳梗塞を発症して次第に衰弱していっていたようですが、ついに最後の瞬間が来たようです。最後の数年は新しい事を殆ど覚える事が出来なかったのですが、我々の顔と名前を忘れる事はなく、会いに行くと楽しそうに話をしてくれました。
3人の子供さんを立派に育て上げ、家業の手伝いを一生懸命手伝う人生でした。御主人とはいろいろありましたが、それでも周りの人々を明るくさせる資質は天性のものでした。どんな人にも認知症の影は近づく可能性があります。今回はその影が近づいたのは義母の姉さんでしたが、同じ兄弟姉妹でも認知症になる人ならぬ人様々です。
生きているうちに美味しいものを食べ、楽しい会話をして、いろいろな地でいろいろな経験をする、いろいろな書物を読んで他の人の経験と知識を追体験する。人生の愉しみ方は様々でしょうが、伯母さんはその多くを確実に達成したのではないかと思います。
LINEで連絡を入れてくれた、今は京都に住む娘さんから直接電話をもらい、彼女の母親である亡くなった伯母さんの話を1時間ほど聞きましたが「涙は出し尽くした」と健気に話しながらやはり涙声になっていたのを聞いて、私自身にも自然と熱いものが込み上げてきました。
知っている人、お世話になった人の死。やがてはそれが自分の番になる訳ですが、周りの人を助ける等という烏滸がましい事は考えずに出来る事を淡々とやって、家族と患者さんを支える事しか出来ないわな、と話し終えた後に改めて感じた還暦真近の自分でした。
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