病棟における支給加算の方向性も実に明確かつ強権的でありまして、病気に関係なく病院の外に居て生活をしている人にはわかる筈も無い、種々の段階的かつ波状の攻撃が医療業界に続いて出され続けています。
中心静脈栄養の療養における加算は消失したのが最近の事ですが、いろいろな処置における点数が実に巧みに削られ続けています。後は入院日数に応じた区分と云うのがあるのですが、これが本当にガリガリに削られ続けていて、何度もの改訂を経て現在では長期の入院と云うのは実質的に「無理」な時代になってきました。
要するに、厚労省は「食べられなくなった人」「生きるのが困難な人」のうち、特に高齢者や障害の重い人々には無理せず、金をかける事無くあちらの世界に逝ってくれという事なのです。
決して口には出しませんが、保険点数で道を絞って誘導する方法は実に狡猾で役人らしい発想。今の日本医師会にはこういう事に対して反対を申し述べるだけで、実際にひっくり返すだけの政治力というモノは「全く」ありませんので、今後こういった事は改悪されることは有っても改善されるという事は先ず何も期待できません。
今回のたった四回の拙速としか言えないような会議を経て決定された高額療養費制度の改悪は厚労省と財務省の筋書き通りに進んだ茶番劇。「無い袖は振れない」という名目の下、生きようとする人々の切り捨てはますます進んで行きます。
昔は日本と云うのは私的保険に入る必要の無いほど素晴らしい公的保険制度が充実した国だとばかり思っていましたが、資金はどんどんどんどんアメリカに似て来たなって思います。
最後はどうなる事やら。
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