名古屋市の中学校で謎の事件が発生しました。
名東区の中学校で72歳!の男性教諭が、理科の授業で乳酸菌を扱った際に牛乳にヨーグルトを入れ、自宅に持ち帰って発酵させたものを学校に持参し、学校の授業で生徒6人と教職員5人に食べさせたとのこと。
突っ込みどころはこの短文の中に既に満載なのですが、ここは一つ「ヨーグルトを牛乳に入れ」と言うところにフォーカスしてみましょう。そもそも発酵を行うのに何故ヨーグルトをきれいか否か判らない牛乳に混ぜたのかということ。特定の条件でなければもしかすると雑菌のほうが大量に発生して牛乳を腐らせる可能性があるわけで、家に持って帰って~などとしている段階で既に雑菌は大量に発生して腐っている可能性が異様に高いわけです。
我々のように実験で大腸菌などを扱っていた人間からすると、この雑菌というのはどこからでも入ってきて、直ぐに繁殖開始。一個の雑菌が数えられないほどの数になるのはあっという間です。指数関数的増殖の恐ろしさが解るのはその色の変化と匂いなんですが、このおじいさん先生果たして何度もこういう事を今までやっていたのでしょうかね?
結局この後、生徒3人と教職2人が吐き気と嘔吐を訴えてそのうち2人の生徒は救急車で搬送されたということですが、命に別条はないとのことで最悪の事態は避けられたようです。
しかし、食中毒というのを舐めてはいけません。私は日本で医学部の学生の時に一回、そしてアメリカではワシントンDC郊外の韓国料理屋で食べたものが当たって一回、食中毒を経験しましたが、それはそれは恐ろしいもので。水が体から絞り出され、渋り腹の最後には粘血便と剥げた腸管が出てくる始末。またそのうち書くチャンスが有るのかもしれませんが、私は食中毒の患者さんの気持ちが判りますので、その苦しさは命云々ということが無かろうとも塗炭の苦しみです。
中学生の2人。頑張って早く戻ってきてほしいです。若いから大丈夫でしょうが!
そして、ワイルドな実験をした老齢の先生。これで学校を辞めさせるようなことがなければ良いのですが、恐らく居づらくなるんでしょうね・・・。ちょっとワイルドすぎました。理論は大筋であってたかもしれないけれど手順がラフすぎ。
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