2022年5月18日水曜日

勤務先病院のデジタル化は全てが遅い

院内のデジタル化の遅れは死を意味すると前から言っているのになかなか進みません。

私などは院長から嫌われようがどう思われようが、いつもこれが最善と思った「言いたい事」を必ず目の前で話すだけの人ですから。どうしても理事長と二人きりになる度に「電カルの病棟導入が何故、進まないのですか?」としつこく聞きます。w

バツが悪そうに話す事はシンプルで、年配の看護師さん達が電子カルテを使えないことで病院を辞めてしまうかも知れないから・・・と言われるのです。

私は他の病院、特に大学病院などで電子カルテ導入に伴って何が起きたかというお話を他のいろいろな施設の方々から伺っているのですが、大まかに言うと「電カル使えない人はシステムから排除され淘汰されていく」のです。長い間の電カル導入に伴う教室のようなものが開かれる上に、懇切丁寧にいろいろなことをデジタル音痴の年寄の方々に「も」教えていくのですが、そもそもマウスを握ったことのないようなアナログ人間も沢山おりますので、ストレスに耐えきれなくなったり理解できない人々は次の年度を待たずに辞めていくのだそうです。

しかし、私からするとそれこそが病院職員の「若返り」そのもので、デジタルの波に乗れる人達だけが病院に残るのです。歳を取っていても関係ありません。波に乗れればそれでいいだけの話。何歳になろうと勉強をすればよいだけの話。そもそも、その程度のことで業務につけないような人間がいつもの看護現場でも看護の勉強という名の精進をして居る訳がありませんから。そんな人は恐らく経験だけに則った錆びついた知識を偉そうに後輩に強制したりしているのでしょう。

電子カルテ使用による使用者側のメリットは数え上げると限りがありません。少なくとも私にとっては何処にいてもアップデートした情報(画像とその所見・検査データ・他の病院とのやり取りデータ・各種看護師さん達の記録)が手に入るのですから、一昔前であれば夢のような世界です。

ついてこれない年寄りが辞めるから、初期投資がかかるから…もうこういう言い訳を聞くのは本当に飽きました。世の中は物理的に移動しなくてもいろいろ出来るようになり、迅速に診断と次の治療へのステップが踏める時代です。

そもそも、デジタルのカルテしか知らない世代が増えてきているのにもう紙カルテとか人を退ける要因でしか無いと思うんでうけど、こういう事が理解できないようではもう先がやばいと感じています。

病院の次の世代の理事長や院長がその重要性を理解してくれることを心の底から祈るのでした。


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