最近は何だか猫も杓子もEV,EVとなっておりますが私はそんなにシンプルな話ではないと考えています。
そもそも今回のEVシフトはヨーロッパのマニュファクチャラーの、特にVW、Audiグループのやらかしたdefeat deviceによる排ガス数値偽装事件が発端で、そのダメージを必死で回復するためにドイツのメルケル首相の旗振りの下で経済界がドイツ経済界が一丸となって宣伝しまくった挙げ句のお祭り行事。
余りの勢いにこの「politically correct」なアクションに付き従わざるを得なかったのが残りのメーカー達。今の時代SDGsを唱えなければ市場にさえ入れさせて貰えない時代ですから、これからやってくる時代のチャートも描かないままに耳に優しい宣伝文句だけが世界を駆け回っています。
そもそも、バッテリーにチャージする多めの電気の発生源が何かによってガソリン車との比較で滅茶苦茶にそのCO2排出量は変わるハズのものですが、いろいろな計算も有耶無耶になって結局のところは「表面上は」各社共にEVを何処かで100%にするような画餅を描いていますが、私は個人的にはそんなに甘くないと考えています。
全固体電池のマス・プロダクションの手法が成立したらまたもう少し変わってくるんでしょうが、これからは経済的な原理に則ったレベルでの採掘可能なレア・メタルがガンガン減ってくるのが目に見えているのにどうやって現実的な値段で売ることのできる車を大量に作れるのでしょうか。
そもそも、EVの価格に占めるバッテリーの割合は「現時点で」さえ1/3と言われています。よく言われるようなマス・プロダクションによって全体として劇的に下がる!と言われますが、以下のグラフを見てもらうとそれがいかに怪しい話なのか一目瞭然だと思うのですが。
これはコバルト |
こちらはリチウムです。 |
まあ、何はともあれでかい技術的ブレーク・スルーがあれば上のような悩みも当に杞憂となってメデタシ・メデタシなのでしょうが。
じっくりとこれからの10年を眺めていきたいと思います。
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