2022年5月13日金曜日

ウクライナの反撃が止まらない

アゾフスタリで死闘を繰り広げるアゾフ大隊は今のウクライナのすべてを現しているように思えます。

潰しにかかっても全く怯まずに向かってくる敵ほど恐ろしいものはないと私は考えます。小さい敵であっても、殴られても、殴られても、何度でも立ち上がって来る時というのは攻撃する側にとっては「恐怖」そのものであって、そのような敵はなるべくならば出会いたくないものです。

たとえ勝ったと思っても、物凄く後味の悪い勝利ではないでしょうか。いわうる「勝った感じのしない」勝利という、勝ったと思われる側も深く疲れ果て打ちひしがれ、その残りの一生で何度もその戦闘がフラッシュバックしてくるような・・・。

大儀なき戦いを強いられるロシア兵が、ウクライナ兵の「家族を守る、人々を守る、土地を守る、祖国を守る」という最強の大義の下に戦う戦闘に勝てるわけがありません。最新・最強のものではないにしても、西側からポーランド経由で武器が染み透る血液のように流れ込み、ロシア周辺の現・親ロシア国家の国々で反ロシアもしくはロシアへの協力拒否という動きが出ている現状では先は見えているような気がします。

ロシアがウクライナ侵略を始めてやがて3ヶ月が過ぎようとしています。南オセチアでも大統領選でプーチンの傀儡が負け、政府系メディアでも政府の批判記事が大量にリークされ、ベラルーシも一切自国の兵士を派遣する意志は無さそうですし、ルカシェンコ自身もロシアが勝つことは無理筋だというような発言をかなり前にしています。武器を造りメンテナンスをするための部品が西側から一切入ってこないような現況で、一体今後のロシアはどうやって戦闘を継続しようというのでしょうか?

おまけにハルキウ(旧ハリコフ)もほぼロシア軍は完全撤退を覚悟した模様。こういった大きな都市での負け戦はロシア軍全体の「一層の」戦意の低下を確実に惹起することでしょうし、その逆の効果がウクライナ軍全体に勝利の雄叫びとして拡がると、全体の士気を否応なしに高めることでしょう。戦闘においてはその大小にかかわらず勢いは大事です。流れに乗った側はとんでもない間違いさえ侵さない限りは勝ってしまうものです。身近では剣道や球技でも良くあることですが。

さてクソ・プーチン。どうやら血液関連の悪性疾患にかかっているという話なのですが、これからどうなることやら。どうころんでも勝ちはない印象ですが、この夏までにどういう変化が起きているのか知りたいものです。この戦いの行方は恐らく中国の台湾侵攻の目論見を少なくとも短期的には大きく変えるものとなることは確実ですから、日本としてもウクライナには絶対に勝ってもらうしか選択肢は無いのです。

そういう意味では日本はもっと積極的な援助を行いたいと思えるのですが、法制上無理なんでしょうね。残念な状況です。


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