2022年5月26日木曜日

若手の不満

今日は夕方から若手の病院職員と差しで飲みに行きました。

昨日の夜突然ある課の若手から当然ラインでコールが入りました。「先生、明日飲みに連れて行ってください!」とのこと。話の感じが何となく切迫した感じでしたので、何となく仕事の中の大きな不満、もしかしたら仕事を辞めるような選択も入った話なのかなと思っていたのですが、とりあえず一も二も無くO.K.の返事をしました。

そこで今日は藤が丘駅の周りのお店を選ばせてもらって予約。嫁さんが言うところの「帰りがけにちょっと一杯って感じで入ると良いんじゃないの?」と珍しく嫁さんに勧められたお店を選んで入っていきました。店の名前は「も作」といいますが入ってみると良い雰囲気の店。

5:30に藤が丘駅の時計台の下で待ち合わせ、中に入って生ビールを注文し始めて30分も経たないうちに、話の内容は今のままだったら仕事を辞めるかもしれないというような話になりました。結局最初に予想した通りです。

しかし、私にとって更に大事だったのは彼が病院をどう見ているのかということや、その課全体にとって病院の全体はどう見えているのかと言うような情報。結局はいつもは発言をしないような、そして発言をしたところで病院全体からは相手にもされないような若手は病院の経営陣の上部をどういう視点でどう見ているのかというのが手に取るよう判りました。

彼の口から出てくる正直かつ素直な病院に対する不満や印象は本当に私自身にとっても驚きや納得に満ちた提言の数々を含んでいました。漫然と歳を取ったから賢くなる訳ではなく、いつも問題意識を持って考え続けることの大切さをこの若手から今日の夜は学びました。彼と飲みながら話して聞いた種々の新たな情報は殆どが「新鮮」な視点に基づいたもので、頭の中では「なるほどね~」と思うものばかりでした。

しかし、その後に改めて考え直したのは、果たして我々年長の者、あるいは経営陣の中枢に近い者は果たしてより良い未来へ向けたビジョンを持って日々の仕事をしているのかという疑問です。

発言権が無い、若しくは無視されがちな若手の中には全体の細かな「歴史的内部事情」などとは無縁の「理屈通りに正しいこと」を正直に堂々と言ってくれることが大変貴重。酒も入れば益々忖度など全くなしです。

このコロナ禍の中久しぶりに持てた若手との貴重な時間。全額を持つ意味のある貴重な5時間でした。また、近々話を聞こうと思います。彼の職場への愛とそれ故に見えてくる「良いところ、悪いところ」の視点は貴重な参考意見でした。


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