2021年12月12日日曜日

アニメやファンタジーでもこうはいかない!

あり得ないような物凄いシーズンだったと思います。今年のF1ワールド・チャンピオンシップ!確実に歴史に語り継がれる試合となりました。

そもそも最終戦の「直前」のサウジアラビアまではそれまで2位になっていたイギリスのハミルトンと、調子を上げて1位になっていたオランダのフェルスタッペンがDriver's rankingで同点に並ぶという状況。

しかも、そこに至るまではお互いのマシンやタイヤの選択やチームの複雑な戦略の絡み合いでまさに抜きつ抜かれつの状況でしたので、最終戦のアブダビにまできてこの数戦は調子の良いエンジンとその車体構造が暑い高速サーキットにピタリと合っていたメルセデスのハミルトンがおそらくかなりのアドバンテージをもって最終戦の戦闘会場に入ってきたと私は思っていました。

取り敢えず盟友チェコ(Perez)の素晴らしいアシストもあって予選ではトップに立ったフェルスタッペンでしたが、決勝ではいきなりハミルトンに抜かれて「やはり」その調子の差が本番で燃料を満タンにした状態で出てきました。

全体の流れを見ていても平均的な速度の差を見ていても、これはハミルトンの8度目の世界チャンピオン獲得という物凄い偉業達成を目の当たりにして今年は終わるのかなと思わせたのですが、その後20周目以降もこれまたチェコのド根性アシストには本当に魂を揺さぶられるものがあり、その間にハミルトンは抑えつけられるという物語が生まれました。更に、最後の5周を残してラティフィのバリア衝突が発生しドラマの最終章が幕開け。

残り一周をのこして、新品のタイヤに履き替えたハミルトンが再スタートが切られた最終周でハミルトン襲いかかり、そのタイヤのアドバンテージを使って容易にトップに立ち最終コーナーを駆け抜けていきました。

おまけに最終戦調子を上げて頑張り続けた角田選手もゴールしてみれば今までの不運も失敗も全て無かった事にしてしまうような情熱的で知的な走りで魅せて最終4位!来年への期待を大きく膨らませてくれる有終の美でした。

コンストラクターズはメルセデス。ドライバーはホンダ・エンジンのフェルスタッペンという激闘。一時期はアロンソに「GP2エンジン!」とまで馬鹿にされたホンダ・エンジン。遂に雪辱してくれましたよ。よくぞここまでの短期間で強くなったものです。恐らくこのまま続けたら、メルセデスが逆立ちしてもと言うくらい強いエンジンを作っってしまうかもとは思っているのですが、残念ながら今年でホンダはF1終了。一つの歴史が一旦幕を閉じました。

しかし、天才と天才の戦闘はまだまだ続きますし角田選手の成長もまさに来年からが本領の年と思われます。来年もまた熱い戦いの到来が楽しみです。


0 件のコメント: