2020年11月8日日曜日

病院はこれからますます潰れる

厚生労働省の誘導で医療業界というのは如何様にも変わります。

厚労省は医療費の総額を絶対に下げたいのは当然。そもそも医療費というのは年々歳々増加していますが、実はその増加の中身というのは高齢者の人数に比例した分にかけ合わせたほぼ正比例の増加分とググッっと盛り上がっている増分が有るのです。その増分の部分は実は高度医療の部分なのです。そう、例えば1バイアルが50万とか、一回の注射が数万円するとかいう先進的な薬品を使った治療費が大きくブーストをかけているのです。

勿論、創薬というのは物凄い博打打ちと同じことですから薬が出来るかどうかなど本当に最後の最後までわかりません。論理的には上手くいくはずのことが細胞実験でも上手くいって、小動物や大型動物を使った実験でも上手くいって、人をターゲットとした小規模実験でもそれほど悪くないと思われる結果を出した薬が次のステップで深刻な副作用が見られた為に大どんでん返しで店仕舞い。数百億円が水疱に帰すなんて言うことが毎年どこの製薬会社でも起きていると考えて良いでしょう。

さて、翻って医療業界。今回のコロナの件に関わらず多くの病院で利益の大幅縮小や倒産が発生しています。大きな病院で医療法人XX会等というようなところは倒産すると目立つ形で医療業界のニュースで発信がなされますが、医院や診療所レベルのところはまず表には出てこない形で終了、廃院などということになりますのでその詳細な実態を知っているのはm3などの会社や厚生労働省くらいでしょう。それでも確実に今回のコロナの波は大きな影響を与えています。(厚労省は腹ではこの波による医療機関縮小を絶対に喜んでいるハズ!)

患者の数が減っているとは思えませんし、実需という意味では入院要請は引きも切らないのですが、それをケアする側の人手不足はかなり深刻で、人手不足倒産などというのは別に製造業やサービス業のみならず、医療業界にも確実に忍び寄っていると思います。

儲かるのは人材斡旋業などというのは医療業界でも確実に同じ構図です。はい。

これから団塊の世代が死滅していくまでは(表現が直截で申し訳ないのですが・・・)「暫くは」この状況は継続するでしょうし、ケア・テイカーの方であるヘルパー、看護師なども「暫くは」人手不足でしょう。

しかし、大規模病院はやがて間違いなく階段状にドン・ドン・ドンと規模を縮小していかないと、気付いたときには身動きがとれないまま頓死ということになっているような気がします。その差を決めるのは経営者の才覚なんでしょうが、決断の遅い人間、未来を読めず過去にしがみつく人間が頭を取る医療機関には引き続きこれからも過酷な運命が待っている可能性があります。まあ、これは会社と同じですね。図体がデカイ分だけ倒れる時の音は大きく周りの迷惑も随分大きなものでしょうが・・・。こればかりは仕方有りません。

後になって思い返せば、転換点で転換できなかった組織が死ぬのはリーマン・ショックの時と同じです。明日は我が身。「もしも」は何時来てもおかしくないと備えておいたほうが良いのかもしれません。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こないだのトランプについてここで毒吐いてすっきりした者です。(その節はありがとうございました!)
病院の経営で思い出したのですが、私には昔、とても良くしてもらったドクターがいます。
中国系アメリカ人の女性だったのですが、患者一人一人の話をしっかり聞いてくれて大好きでした。
しかし後程それが仇となり、病院側が彼女があまりにも一人一人に時間をかけるので患者が早く回らず、
患者の意見を聞く、とういう彼女のモットーと対立してしまって、彼女はその病院を去りました。
すごくショックで。
その時に、病院も所詮はビジネスなんだなと思い知りました。今でも彼女のことを思い出します。
それと今日本でも中国韓国叩きがスゴイですが、中には本当に良い人もいるんです。私もアメリカでいろんな国の人と仕事しているのでわかるけど、一度関わって見るととても良い人もたくさんいるので、中国人、韓国人だからって、それだけで噛みつきそうな勢いで叩くのが悲しいです。

small G さんのコメント...

病院が選ばれるだけでなく、病院で働く医師も選ばれる時代。日本もアメリカもいろいろなものが時間差でシンクロしていく事が多いのですが、日本はどれほどまでmimicていくのでしょうか?
そもそも保険制度が大きく違うところが最大のポイントだと思うのですが・・・。人の話をよく聞いて診断の筋道をつけていくというのは「物凄く」大事なことなのですが、そういう話を聞くと残念そのものですね。

中韓の人間云々というより、中に異様に日本に敵愾心を持つ人間が居ることは問にあります。教育の残念な効果だと思いますが、私自身はごくふつうに良い友人に恵まれていると思います。ただし、酔っ払った時に一部の韓国人が私に思いの丈を吐露したことがあって、「ああ、まだこのレベルの教育を受けた人でもこんな思いを持っているんだ」と酔った頭で衝撃を感じた経験があります。
戦争をした国家間、占領・被占領の関係にあった二国間の関係というのは一世紀を経ても治らぬことはイギリス4カ国を見るとよく解りますよね。残念ですがそれが人間の根っこの部分なのかもしれません。難しいです。