2020年6月1日月曜日

娘たちと夜間外出禁止令(Curfew)

George Foydさんに対する警官による「明らかな殺人」の映像に端を発した全米大都市での暴動、viralと言うべき勢いでいろいろと起きていますが、正直私は娘たちや友人たちの動向も心配でした。

この前のボルチモアでの暴動でもそうでしたが、黒人に対する様々なアクションがアメリカを揺るがした例は別に今回の事ばかりではありません。大きなものだけでも1965年のWatts暴動から始まり、67年のデトロイト、92年のLAでの大暴動、2014年のファーガソン、そして今回。小さなものまで上げれば本当に数え切れないほどの大小様々な人種差別絡みの暴動がアメリカでは起きています。

実際、警官に来るまで停められてそのまま暴力的な事件や警官によるドライバーへの過剰な暴力や銃撃で亡くなる人も「黒人では」白人の3倍以上有ると言いますから、これらが人種差別と警官という言葉と繋がらないと頭から否定するには相当な無理があります。

実際に娘達は私のように大学や世界中の人間が集まってくるようなリベラルな環境の中「のみ」で米を見てきたわけではありません。ですから、長女いわく「お父さんにはわからんと思うけど、人種差別って今でも酷いもんだよ」と言うんですね。スラングやちょっとした言葉の中に込められる根深い差別意識というものを敏感に察知する能力、そしてその様な環境に晒される機会の多いを娘達にはきっと日常なんでしょう。

私はと言えば、アメリカでの生活中に正直そんなものを感じることもなかったし、多分、何かそれらしいことをレッドネックぽい人間にボソッと言われても「いやあ、多分間違いなくあんたよりはいい人生送っとると思うよ?w」という感じで笑い飛ばしていたので、全くアメリカでの生活に人種差別のことを意識することができませんでした。幸せなのか鈍感なのか。

既に近未来(2040年代なかば)にアメリカにおいてマイノリティーとなることが強く予測されている白人ですが、この変化は押し止めることができないことは既に明白になっておりますし、そのときに起きるアメリカの政治的変化はトランプ的な政治家の完全な排除になると思われます。

いわゆる白人以外のminorityに対する明確でポジティブな政策を示せないpoliticianはそもそも政治の舞台にさえ立てない時代になると思われます。これは人種だけでなく、性に対するスタンスや宗教に対するスタンスなどもよりリベラルなものに寄っていくことになるのではないかと推測されるのです。良いとか悪いとかは別にして、何らかの古典的な価値観に依拠し続け、特定の小集団にのみ集票を頼むような人はきっと終りとなるのでしょう。

さて、今回の暴動は大きな都市でいろいろと悲惨な衝突を生んでいますが、長女も次女も特には今回の暴動に直接巻き込まれるているなんて言うことは無いということがメッセージで判明しました。しかし、長女の彼氏から来たメッセージによると彼自身毎日DC周りで暴動や行進、車が燃やされているのを見るそうで、正直こんなシーンは人生で初めてとのこと。あまりにも多すぎてちょっと目障りに感じるレベルなんだそうです。

それにしても、夜7時以降は外出禁止令が出ているそうで、何だか内戦状態かよって感じとのこと。とてもこれが色んな意味での世界のナンバーワンの国とは思えん状況となっておることを憂える文章が続いておりました。

催涙ガスなんかは窓を締めえおけばなんとかなるんでしょうかね。取り敢えず、彼らは安全な状況下に居ることが判って私としては一安心です。


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