2020年6月4日木曜日

禁煙外来の設置

いま何としても病院に設置しようとしている部署があります。

それは禁煙外来。以前もこのブログで書きましたが、院内で喫煙を止めない(止められない)人間は残すところ病院の職員のみ。勿論、その殆どは看護師と看護助手ことヘルパーさん達です。

一部医師も禁煙できない人物が居りますが、知っている範囲ではいま院内で喫煙を行っているのは極一部と呼んで良いレベルの二名のみ。60歳以下の喫煙者は一人もおりません。そうです、もうそういう時代なのです。時代の流れについて来られない人々は何時の時代にも一定数おりますし、それを咎める気もないのですがその行為が周囲の人間に甚大な被害を与えているのなら話は別。ましてやそれが人の健康の維持にあたる医師であれば話は深刻です。

昔は呼吸器内科の医師でもヘビースモーカーなんて言うブラックジョークのような世界もありましたが、今は多分「隠れ」を除けば放逐されていたはず。アメリカなどでは当然のように資格取得の前段自体が非喫煙者だったと思います。

さて、この禁煙外来には設置基準というのがありまして、院内に喫煙箇所があるようなところはこの外来自体が開設できないというようになっています。現在のところ前回導入された健康増進法案によって病院という敷地には喫煙が許される場所自体が消滅したので、本来何の問題もなく開設可能かと考えるのですが、実際の話「ある愛知県内の病院」で禁煙外来を設置したものの、ある許容限度を超えて内部の喫煙者が存在することを繰り返し密告された病院がそれまでの禁煙外来の保険診療請求を返還させられたという事案があったというようなことがまことしやかに伝わってきております。w

兎も角、現在院内において禁煙を求める声が水脈のように流れているのは事実。勿論、「さらさら」やめる気がない人も沢山おりますが、止めたくてもやめられない、以前禁煙していたのに、いままたこちらの病院にやってきて喫煙習慣が戻ってきてしまったという人もこれまた沢山おられるのです。

更には当院関連施設から沢山やって来られる患者さん達の中にも「禁煙を進める医学的方法論」が存在することを知らず「辞める方法があったら先生わしやっとるわ~」と明るく言われる方々もまた大勢おられます。

長期に亘る大量の喫煙の結果、肺気腫、COPD、肺癌その他諸々の疾患を得てこの世から去っていく方々をみるにつけ「少しでも苦しまず」に喫煙という行為を止めるお手伝いができるなら・・・と強く思うのです。

院長と粘り強く交渉してこの外来設置を成功させたいと思っています。


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