今回の第一波目のコロナ私の勤める病院への財政的影響はどうだったのか大変気になりました。
基本的に今回はコロナ禍第一波は「幸いにして」私の勤める病院では少なくとも顕性という形では過ぎ去ってくれた様です。しかしながら、愛知県のコロナ対策の開放方針の流れに沿って患者さん達の出入りという形でも、患者さん方の御家族という形でも病院への出入りの門戸を少しづつ少しづつ段階的に緩めるという方向で動いていますので、実はこの瞬間がもっとも危険なのではないかと考えています。
実際に感染症対策の件に関して上司と話をしても、実際のところ「運・不運」の要素をコントロールすることは出来ないから、発生した時にどう対応するかで評価が決まる・・・というように話をしております。実際そうだと思うんですけど、現場で発生するとその風評被害は留まるところを知らず、というのが他の病院での実際に発生した後の現実です。
ですからやはり、水際作戦というのが最大、最善の防衛方策だと私自身は思っているのですが、県内でもコロナの発生件数が数えるほどしか無い愛知や名古屋では「防御の為の心理的ガード」が自然と下がってしまっているのも明確な事実。みんな、なんとなくソーシャルディスタンスを取ってはいるものの、果たして十分かと言うと・・・どうなんでしょうね。
外来患者の数は大幅に制限する方向で動き、通常我々の病院の精神科外来に通院されていない方々は入院は行政からの依頼がない限り、もしくは当番日で無い限り御遠慮いただいたことで、入院患者数は大きく落ち込みました。
内科の方はと言うと、関連施設で何らかの問題が発生した時には通常通りコンサルや診察は全て受け、場合によっては完全防御の状態で発熱患者を診て、個室に移動してもらい入院。その後もやはり完全防御の状況で最低でも5日ほどは熱発の経過や血液のデータ、画像などを参照しながらリスクがほぼ無いと判断できるまでは大部屋には移さ無いという様な方法をとってずっと対応を行ってきました。これはこれでもの凄く手の間暇のかかる、かつ緊張感の高い、道具代にお金がかかるものでした。
ですから、内科の方は実は患者の流れはこの時期入院という形では寧ろ数が増えており、昨年の同時期と比べると、少なくとも私の受け持つ責任病棟では寧ろ前年同月比ではプラスの収支になるという状況でした。この点に関しては単に「運が良かった」というだけで、東京のようにコロナの発生が毎日未だに30人超えなどというエリアで働くドクター達の緊張感はまだまだ「高い」ものと推察されます。
ただし、上にも少し書いたように、精神科の外来を通しての入院は淡々と減り続け、平均するとこの二月で各月とも通常の入院総人数を30人弱ほど下回り続けていたようで、院長は「かなりのダメージでした」という事をすれ違った時に私に独り言のように話されておりました。
そう考えると、マスゴミに格好の材料にされた病院等は大変な目に遭っているはずで、下手をすると病院の屋台骨が軋むほどのダメージを受けた所も少なくないのではないかと推察しています。
冗談抜きで明日は我が身です。本当に。
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