去年までと違い、最近の当直は精々あっても月に三回。ほとんどは二回までで済むようになっていて、外部から大学の先生を当直に雇う様にする事が殆どになっています。アクティブな先生なんかは60歳を超えて月に8回以上とか恐ろしい事をしている人も居ましたが、次第にそのような事は許されない時代になってきました。
とは言え、何だか今日の当直はキツイものとなりました。朝一番に病棟に入った瞬間に心臓マッサージをしなければならないような案件が入り、一時間ほどの格闘を行ったにもかかわらず、命は戻ってきませんでした。
その後もインフルエンザAによる熱発患者が連続で報告されるわ他の病棟で死亡確認を依頼されるわで真っ当に眠る事も出来ませんでした。これ、宿直なのか当直なのか訳の分からない状態ですよね…。まあ、部外者にはどうでもよい事なんですけどね。w
さて、夜になって遺体を引き取りに来られた業者の方とエレベーターで偶々居合わせることになりましたが、実は夜になって迎えに来られる迄に随分と時間が経っていたのでした。
電話で最初に伺った時には3時間以上もお待ちいただく…等という事を言われていたのですが、実際に来られたのは2時間30分を少し超えた頃でした。理由を伺うと「名古屋市内の業者の全ての車がフル回転して御遺体を運び続けても追いつかない」との事。
個人的には「特に冬だからといって今日に限って増える理由は無いはず…」と思って訝しんでいると、業者さんが一言「警察からの依頼が多いんですよ」とサラリと言われました。「?」と思って考え込んでいると「田舎から帰ってきた御親族が家で亡くなられている御両親、御親族なんかを見つけて警察が動くというのが多いようです」とのこと。
思わず、えええっと声に出してしまいましたが、よくよく考えると普段は繋がっていない年老いた家族が、物理的に家に戻ってきた子供達によって「御遺体」として発見されるのがこういったシチュエーションになるのは当然ありやな…と納得してしまいました。
年老いていなくとも「一人で生きる」という事はこういう最後を迎える可能性が高まるのだという事も受け容れなければならないという事なのだという事を改めて理解させられた2024年最後の当直の寒い夜でした。
しかし、再会のために家に帰ってきたら親が家で…という状況で年末を迎えた方々の事を考えると言葉も有りません。
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