中身を読ませてもらったのですが、ビクターが開発したVHSシステムを当時のナショナル?の幸之助さんが決断して世界で売りまくり始めるまでの簡単な内幕が時系列でわかりやすく書いてあります。
画質ではとてもとてもソニーのβマックスに勝てないというのが明確だったにもかかわらず、VHSは何故ビクターのVHSを選んでいったのかというのがそもそも「?」だったのですが、この記事を読んで改めてナルホドねって感じです。恐らくはもう少し細かい複雑な事情もあったのでしょうが、大筋はこんなもんで正解なのでしょう。
さて、VHS対βというと丁度私が大学に入った頃に決戦の最終戦という感じの頃で、次第にVHSが優勢になっているのが世界販売から明確に読み取れるという状況になっていた頃でした。勿論、オーディオマニアの先輩方のイチオシはBetamaxで、音質に拘る先輩方はやはり画質にもこだわりソニーの真四角のモニタを買って、それにBetamaxを繋げて画像再生を行うというのが標準。確かに我々から見てもBetamaxのビデオは画質が良いよな~というのが素人の共通認識でした。理由は異なれどテレビ局でも同じく使うのはBetamaxということで、プロの方もご愛用。
ところが、そういった先輩方の希望や画質上の勝利、巻き戻しやシステム的なローディングの優勢も虚しく、明確にVHSの勝利が世間で確認され始め、ついにはソニーが「Betamaxのテープは永遠に作り続けます」みたいな広告を大々的に新聞に打つほどの事態にまでなっていきました。(最後はソニー自身がVHSを作り始めるという事態に…)
では何故こういった見かけ上の画質の勝利等々にも拘らずBetamaxの勝利が導かれなかったのかというのは上に書いたような内情があったにせよ、実態はもっとシンプルなところにあったと私は信じています。
私の信じているBetamax陣営の敗北の根本はそのテープの録画時間が明示的でなかった事だと思っています。ベータでL-250(βII:60分、βIII:1時間30分)とかL-500(250の倍)とか書いてあったところで、それが一体何分まで録画できるテープかというのが全く理解できませんでした。勿論、読んで調べればよいのでしょうが、VHS陣営の60とか120とかいうその分数で明示的に理解できるシステムと比較すれば話にならないのは間違いありません。
もし、Betamaxがこの標準で録画可能な時間をもっと明示的に書いていれば、それだけで勝負の流れは随分と違ったものになっていたんじゃないかと思っているんです。マニアでないから悪阻、アホだからこそ感じる「見てすぐ理解できる」という事実への拘り。
どうでしょうかね、私の思い込み。w
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