2024年6月22日土曜日

医学の知識のみならずどの世界でも勉強しないとタダのガラクタになる時代

AIのみならず、いろいろなエリアで急速にいろいろなものが進化・進歩しているのを実感する時代です。

私の場合は医師として各種の疾病に対する原因の解明と診断法、そしてそれに対する治療法の進歩という形で医学の発達する様子を眺める立場に居る訳ですが、医学部を卒業して30年以上。進歩というものは凄まじいもので、本当に隔世の感というレベルで様々なものが段違いの変化を見せています。

CTの放射線画像やMRIでも解像度の向上や照射量の減少。そして、診断にAIが導入されたことで、遠隔読影による医師の診断と相俟って有り得ないほどの変化が起きましたし、最近はEchoでさえも慣れない医師に対して、どうやってスワイプするかをAIが指示を出しながら診断の方策をつけるものまで出てきている状況。AIの極初期の介入であると思われる2024年の今でさえコレですから、これから30年経ったらどこまで行くのかオジサンの想像を絶するレベルではないのでしょうか。

病因の解明も細かな発見の積み重ねとそれらの結び付けによって本当に大きなパズルのピースが相当なレベルで埋められるような時代になってきました。勿論、まだまだ先の長い神経の研究や希少疾患の研究は大量に残ってはいるものの、私が学生だった頃の研究の深さとは井戸と大深度地下くらいの深さと拡がりの差があります。w

治療法も強烈に進歩。外科領域はそんなに変わらんやろうと思っていた事も、内科の先生が外科の仕事を奪う感じで仕事の内容を変えてしまい、オペをするにも大事な事は「非侵襲的」治療というのが先ずは第一というのが当然という時代。何でもかんでもラパロや内視鏡でアプローチしていきますし、そうでないオペであってもやはりダヴィンチのようなロボットを使ったオペがまずは優先されるような感じになっています。

内科領域もありとあらゆるエリアで学生時代には「全く」なかったような薬だらけ。あれは一体なんだったんだろうという程の「地殻変動」レベルでの進化を見せています。これに関しては書き出すとキリが無いので今日はもうやめますが、これも常に知識をアップデートしておかないと「直ぐに」古い知識になってしまいます。

要するに「常に常に常に」勉強をする気が無いのであれば、この世界では本当に古い治療法で患者さんに医療行為を行う事になってしまう訳で、勉強しないなら「医者辞めろ」ってことだなと自分では思っています。

これからもどこまでも進歩していくであろう医学、そして私が知る事も出来ない外の世界でも間違いなく同じ事が起きていて、学ぶ人と学ばない人の差は今までの時代以上に歴然と開いていくのでしょうね。

さて、私は何時まで、そしてどこまで学びきるのでしょうか…。

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