2022年2月15日火曜日

リモート・ワークが「当たり前の世界」の若者達

新型コロナの流行に伴っては流行り言葉のようになってしまったものは幾つかありますが、日本ではその中でも三密、濃厚接触者以外にもリモート・ワークという言葉がこの中に入れられると感じています。

実際のところ、日本では政府も音頭を取ってリモートワークを各企業に行うように「督励」している事が何時もニュースで出てきますが、果たしてその音頭を取っている本家本元自身が最もリモート・ワークから縁遠いといういつもの日本のアイロニカルな宣伝です。

ところで、このリモート・ワークの実際なのですが、私自身は長女の日常生活でその実態を垣間見せてもらってます。日本に帰ってきていた時も、アメリカにいる時も本当に自分で決めた時間と相手とのミーティングの時間を組み合わせてがっちり仕事。見ていると、リラックスした日常の休日風の格好をしているのですが、必要とされる仕事はサッサと進めていきます。ミーティングではリモートで会議を行い、必要なことを必要な人にリモートで説明し、もう一つのディスプレイにはエクセルで作ったのか、びっしりと細かく時間が刻まれたテーブルがどーんと常時開かれています。

一体何時からこんなに細かく自分を律するようになったのか親としては全く謎なのですが、高校の頃の何時になっても母親に起こされてもほぼ絶対に起きてこないような人間だったことを知っている親としては、大学教育を受けていたホプキンズでの一人暮らしが彼女に何かを吹き込んだのではないかと感じざるを得ません。

娘に言わせると、もう絶対に一生リモート・ワーク以外では働きたくないとのこと。仕事の上では上司からは「オフィスが欲しかったらすぐにあげるよ~」とNYの方に行って働いても良いよとの事だったらしいのですが、即座に断ったそうです。w

本人によると「生活費に無駄な出費を使いたくない」とのことで、そういった発言も如何にも長女らしいなと感じる親父でした。

更にリモート・ワークに関する話を聞いていくと、今時のアメリカ人の若者達は完全リモート・ワークを許してくれない年上の上司とかがいる会社からは逃げ出していると言います。さらには「週に一回くらいは顔を見せてくれ」という様なリクエストでさえ拒否しているとの話もあって、この新世代はビジネスにおいてはコロナの蔓延を機に「いろいろと」トレンドが変わったようです。特に仕事のために時間を使って毎日物理的に移動するというようなことに強い拒否感を示す人が多くなっているように思いました。

これからの十年、この変化はどうなっていくのか。定着した上でさらに進化していくのか。ARのようなシステムが入ってきて、更にミーティングなどは進化すると思うのですが、そこまで進んだ生活を若い人達は「日常の一コマ」として空気のように受け容れるのでしょうかね、特に事務系は。それとも?

何れにしても、病院で働く医師にはこういうリモートはなかなか難しいですね。患者さんの診察などはリモートでも保険診療が出来る方向に切り替わって来ていますが、それが果たして正しい診断につながるのかという意味ではなかなか難しいところが有ると思います。

リモート・ワークが日本できちんと普及するのか否かはそれを理解できない年寄りが邪魔をしない事に尽きると思います。家だろうとオフィスだろうと、結局は結果が全てです。


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