2019年4月19日金曜日

超高齢者と自動車事故

池袋の交差点で起きた事故。悲惨すぎます。

若いお母さんの操作する自転車とその後ろに乗っていた幼気ない三歳の女の子が87歳!の爺さんが運転する暴走車に跳ねられ死亡。その他大勢の方々がこの暴走車に跳ねられ大怪我をしたという事故。

私にはやはり事故ではなく事件としか思えません。この飯塚という爺さん、旧通産省の工業技術院長かつ、クボタの副社長まで勤め上げた人物との事。

赤信号を少なくとも二回完全に無視しながら、ほぼアクセル踏みっぱなしでブレーキ痕もなく現場に突っ込んでいったとの事。跳ねられた31歳のお母さんと娘さんの自転車は現場で真っ二つに引き裂かれ、子供さんの方はカゴに乗ったままの絶命だっという。

爺さんは爺さんで「あ〜、どうしたんだろう」と妻の呼びかけに応えているとのことですが、事故直後に息子に「アクセルが戻らなくて、人をいっぱいひいちゃった」と電話をしているようすがドラレコに残っていたとのこと。

これらのエピソードを知るにつけ、何らかの認知症あったんだろうなと推測してしまいます。爺さんがまずしなければならないのは救急と警察への連絡なんですが、車の中から救急隊に引っ張り出されたとかいう目撃情報もあることから、そういう状況でも無かったんでしょうね。暗澹たる気持ちです。

爺さんに免許を出した警察側の当時の記録もしっかり調べ直さねばならないのは勿論のこと、もうこの手の後期高齢者による悲惨な事故はいい加減やめにしてもらいたいという本音が炸裂してしまいます。87歳の爺さんにどんな刑事罰を与えたところで、死期を一、二年いじるだけの話。運転免許というのは取得する権利があるにしても、その運転の品質を担保できない人間はステアリングを握るべきではないはず。

免許というからには、医師免許であろうと自動車免許であろうと一定の品質を保っている事は常に再評価を受け続けなければいけないと思うのです。
ですから、”運転しないことで保有できる無事故無違反”に対するブラックジョークの代名詞になっている感のあるゴールド免許も、更新には実技があってしかるべき。20年運転していない人物が持つゴールド免許に、なにか運転の品質を担保する如何なるものも実在しないと思うんですが?

私も米国で一回スピード違反で停められて以降は幸いなことに15年ほど無事故無違反状態ではあるものの、事故などというのはいつ起こすか、もしくは向こうから飛び込んでくるかもわかりません。
むかし、テレビを視ていた時に現役を引退したばかりの中嶋悟に向かって、バカな若造が「僕は事故を絶対に起こしません!」と言って彼を激怒させていましたが、そんな客観性の欠片もない身の程知らずは特別のバカだとしても、事故は何時でも起きうるということを肝に銘じて日々を過ごさねばならないと改めて感じたのでした。

この無辜の親子の死が無意味なものとならぬように国は高齢者の運転に対する何らかの厳しいフィルタリングを行うとともに、保険会社は後期高齢者に対する任意保険料の引き上げを行い、経済的に「運転は無理」という状態に持って行く必要があるのかもしれません。もしくは、更に高齢者に対する交通福祉パスの充実を図るとか・・・。

超高齢化もいよいよいろいろな意味で長生き自体が残酷な時代になって参りました。

因みに我が家の実家の爺さんは大型トラックの免許まで持っていたのですが、70代で自主的に自動車運転免許の返納をしました。理由を聞いた所、「バックしてカーポートに入れようとした時に、その柱に車をぶつけたことが原因」とのことでした。判断力あるうちに判断してくれて良かった。

亡くなられた方々の御冥福を祈るとともに、怪我をされた方々の一刻も早い回復を心より祈っております。

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