2019年4月8日月曜日

患者には言うのにオノレはと言えば・・・

外来での私は普通にお医者さんです。

ワーッと押し寄せる時もあれば、そうでない時も。
季節によって滅茶苦茶混んだり、季節であっても不思議とその症状をもった患者さんが少なかったりして、そのウェーブの変化の理由がよく理解できない時も稀には有るのですが、通常は淡々と患者さんの来院を捌き続けないと、昼ご飯の時間にも影響が出てくることも結構あります。

その診療の中で我々は必要あって言わなければならないことは患者さんに言わなければなりません。例えそれが患者さんにとっては余り言われたくないことであっても・・・。
それでもお話をするときのテクニックというのは千差万別で、患者さんそれぞれのキャラクターを見てそれぞれの理解力、年齢、生活の背景(+生活史)、性差などを考慮してのお話になります。そして時には処方する薬の種類もその人の生活のパターンと性格を見極めながらの処方となります。

こういった薬の服薬の服用遵守の具合のことをコンプライアンスと言います。

いくら病気に対してはこれがベストと思われる”良い処方”をしたところで、それを患者さんが服薬してくれなければ、そんなものは単なる画餅・絵に描いた餅と言う奴でして、実用的なものとはなりません。この人ならこのシステムなら間違いなく出来るなというような線引きを推理しながら実際にその患者さんのバイタルや血液データの変遷を見ることになります。

ところが、処方をしているお前はどうかと言いますと、これはもう本当に最悪のコンプライアンスでして、とてもとても患者さんに自分の服用具合を言ったりすることはできません。ですから、患者さんを診た時もデータを見ながら「これは効いてないぞ〜。さてさて、その理由はきちんと服んでいないのかそれても薬が効いていないのかどっち?」という推論をする事になるのですが、薬が無くなるはずの”次回”処方日を随分過ぎて診察に来る患者さんの場合などは多分前者でしょうなどとなるわけです。

よく考えると自分も治ったと思った後は勝手に服薬中止したりすることも多々あるわけで、一概に患者さんに注意するなんて言うおこがましい態度をとることはできないということに・・・。

医者も人間。患者さんになった時にやることはそう大差ないのです。

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