2018年10月4日木曜日

食い物の恨みは恐ろしい

食べ物は動物を縛っています。

もちろん人間ももの食う動物。腹が減っている時にはいらつき、眠れなくなり、腹が満たされると幸せを感じ、眠くなるように出来ています。
多くの人は歳を取ると食べる量が減り、食べること自体に興味をなくしやがてその生命を閉じるのが自然の成り行きの多くです。その逆に、成長している途中はまさにノンストップというくらい食べるのが多くの若者のパターンですが、私はどっちかと言うと小さい頃はほとんど食べることに興味を持っていませんでした。

まあ、それでも幸いにして平均身長以上の高さはありますが、逆に今では食べることが楽しくて様々なものをちょこちょこ食べることにたいへん大きな喜びを見出しております。
その結果として・・・お腹のサイズとの戦いを強いられているわけですが。w

さて、この前病棟での出来事。
精神科の患者さんが大喧嘩をしておりました。私が現場に行ったときにはそれでもかなり落ち着いてはいたのですが、その原因を聞くとたった一個のお菓子。
いい歳こいた中年の患者さん同士が、森永エンゼルパイを巡って怒鳴り合いをしているのですから、全体の構図自体は漫画です。orz

しかし、たった一個のパイでも十分に人間は喧嘩をし、時には殺し合いまでするのですから、動物として生まれ生きていくということは生存競争の一番生々しい形態として何らかの形で他の植物や動物を体の中に摂り込むしかないという”業”そのものを表現しているのでしょう。

結局、患者さん二人を別々に離して、其々の言い分を別々に聞いて反省と仲直りをしてもらいましたが、人を変え場所を変えこの手の出来事は続いていくのは人間の世界。
結局の所、人間は美味しいものを食べていくことに人生のエネルギーの殆どを費やしていくわけですから。

美味しいものを食べるという行為の周りには、頑張って勉強をする、美味しいご飯を作ってくれるパートナーを見つけるなんていう事なんかもメジャーな付帯事項として付いてくるわけで、結局の所、人は飯を食うことに命をかけているわけですナ。

それでも、それだけでないところが人の人たる由縁。その「人生全体」ー「食うためのモロモロの行為」以外の部分のパーセンテージをなるべく増やせるような人生を送りたいと思うのでした。

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