なによりも自分の知らない世界の話というのはシンプルに「興味深い」という事です。病院に居る患者さんに限らず、旅先で出会った方であっても未知の人が行っている私の知らない世界の話にはいつも興味津々です。
そもそも、医者同士の世界でも「診療科目」が異なれば、知っている知識や同じ疾患を診た時の視点が大きく異なってますので、人の話を聞いて「へ~、そうなんだ」という事がしばしばどころかいつでもです。
それが他の業種の世界に住む人達の話というのは本当に何度話しても月の裏側のような話が多くて楽しく聞くばかりです。いろいろと知らないその業界の掟なども、相手にとって私という人間に利害関係が無いからこそ次々と面白い話が聞けるという訳です。
最近その手の話を聞くことが出来るようになった場所の一つが一人呑みに出かける居酒屋。カウンターに限らず、4人席などでも時々全く知らない人との相席を「居酒屋の姐さん」に勧められてそのまま話すというパターンが、上に書いたような自分の知らない世界の人達との交流を増やしてくれているのです。
先日は隣に座ったのは「光の研究」をしていた方のお話でした。これまた興味深い話が次から次へと出て来るんですが、酔いが進むと話している本人が何を言っているのか段々と怪しくなってきて最後は必死に立ち上がる感じで奥様の待っている家へと帰って行かれました。
酒の入った席で花開く物理の世界の話は遠い昔の私の高校時代の記憶を呼び覚ます一連の知的バイブレーション。ブルーバックスなどは今でもよく読んでいるので、その手の話の「外面(そとづら)」というのは何となく見えるのですが、本職の話す深い話は今その業界で何が起きているのかを知る愉しいひと時でした。
これまた予定時間を大幅に超えて飲んでしまった私は終電を逃して3時過ぎに家に帰り着いたのでした。
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