2024年11月12日火曜日

訪問診療の医師達

日本に帰ってきた私がバイトで訪問診療を始めてもうすぐ9年になります。

その間に私がお手伝いさせて頂いた病院はどんどんどんどん大きくなり、最初は理事長先生を始めとして(私を含めても)本当に6-7名の先生方から始まった感じでしたが、今では常勤だけで20人ほどまで増え、バイトまで居れたら50では済まないほどの充実ぶりを見せています。

しかし、ここに至る迄は理事長先生がまさにスマートさを十分に行使させつつも、眠れない日々も過ごしてきたとの間接的な話をいろいろと聞いてきましたのでよく頑張られたもんだと感心すること頻りです。まあ、ここまで大きくなった訪問診療のシステムを見ると立派な経営者ですわな。

恐らく教授になって教室を引っ張る大学人になったとしても充分に通用した人物だと感じているのですが、しょうもない教室運営をするくらいなら…という感じでこちらの人生を選んだように思えます。(実は研究者としても立派な業績を残されています)

さて、そんな先生が経営しているこの病院。実は訪問診療においては本当にいろいろな先生方が常勤、非常勤ともに毎年出入りが激しく異動されております。しかし、医師の訪問診療業界というのは本当にこんな感じが極普通なんですよね。

看護師さん達の出入りもなんですけど、医師も出入りが激しいのがこの訪問診療。なかなか落ち着きません。辞めた先生、辞めさせられた先生。私の居たこの10年弱で本当にいろいろなヤバい先生、素晴らしい先生、面白い先生などを見てきましたが、最近は今までのようなある程度歳を重ね経験を積んだ先生方によって構成されていた時代と違って、大学を出て数年も経っていないような若い先生が医師としてのトレーニングもそこそこにこの業界に入ってくる時代。

何だか様子が変わってきているのですが、この先生方はこれからの訪問診療業界がその厳しさをズンズンと増していくのを知っているのでしょうか…。個人的には大変心配です。

まあ、訪問診療の世界は幅の狭い専門医というのはあんまり常勤としては歓迎されなくて、なんでもそこそこにこなしてコミュニケーション能力の高い人が好まれます。

そういった点に自信のある方々は挑戦されるとよろしいかと思います。どうなるかは全く保証できない時代になってきているのではありますが…。

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