2020年9月14日月曜日

見ていて気の毒な女性

職場で身体症状の不調を訴える女性が居ます。

通常の血液検査を行っても、特に何の異常値も出ないのですが、身体症状としては動悸や息切れ・呼吸困難感等が主にあるようです。立ちくらみや眩暈などはないのですが、咽頭周辺のいわゆるヒステリーボール様の違和感の強さも特徴的です。

今までに、ドクター・ショッピング状態であちらこちらの病院に行きいろいろな科を渡り歩いて自分の症状のスクリーニングをされてきたようですが、何れの科のドクターからも異常なし!とのお墨付きをもらっているようで、その度に症状は一時的に小康状態を保ちある程度寛解するようです。しかし時間が経つとまた心配になってということの繰り返しで、本人御自身もそんな自分の状況が嫌でたまらないとのこと。

職場での仕事は几帳面で、与えられた仕事をきちんとやってしまわないと気になって仕方がないというのと、やるからには同僚の女性達には負けたくないという気持ちが常に先に立ってしまうのだそうです。仕事の結果は何時も正確でソツがなく、アフターケアもバッチリです。という感じで、手を抜かない、手を抜けない方。ある程度過重な労働になってしまっても、それを負担と思っってもやり遂げるまで流行ってしまうというキャラの持ち主です。要するに責任感が強い。

この方の話を聞いていて思うのは、ほぼ間違いなく心気症の症状だと思うんですが私自身は精神科医でもないので、特に最終的な判断をせず、抑うつのスケールなどを試しに本人にチェックしてもらったところ、やはり抑うつ傾向も中等度のレベルで認められるとの判定結果が出ておりました。

まずは御本人の希望に沿って循環器や呼吸器、消化器などに問題がないことを確認してもらってそれから診療内科を受診していただくというのがベストではないかと思うんですが、結局一周してまたもとの所に戻ってしまうような気が・・・。

お仕事を一旦休憩して心の休養日をとったほうが良いと私は思うのですが、なかなかそうもいかないようです。現代社会ってなかなか大変ですね。


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