2020年9月6日日曜日

漢ガスリーの勝利に泣く

判官びいきとは言いたくないんです。しかし本当に泣きました。

夜のF1でピエール・ガスリーがトップでチェッカー・フラッグをうけた時、小さなスマホの中継画面を見ながら目からしょっぱい水が。


今まで本当にいろいろ頑張ってきてもなかなかオーナーの思っていたような結果が出ずに、あっと言う間にいわゆる格下チームであるイタリアベースのアルファ・タウリに抛り出された訳です。そこで雌伏の時間を経てこの一つ前のレースで力がある事をしっかり示して臨んだ今回のイタリアはモンツァでの試合。

今回から予選モード縛りの適応が始まり予選で使ったパワー・モードを実際にレース決勝でも使わせるというもの。例えパワーを絞り出して予選で速くとも、それを決勝で使い続けてエンジンをぶっ壊せば何の意味もないし、予選で絞りすぎてエンジンを労ってもそれで勝てなければ「壊れなかった」だけの弱いエンジンというだけのしょうもない結果しかついて来ないわけで、そのパワーの按分を含めた采配が大きく勝負に影響するであろう面白い試合になると思われていましたが、その通りになりました!

運と才能と努力とを全て引っさげてレースに臨む彼等はまさにこの1/1000秒の競争の世界の中で生き残ってきた極一部の選ばれし人達。例えF1で勝てない人間でさえ、普通のレース会場に来れば、普通の腕自慢程度では「全く」触れることさえ出来ぬ、視界の外にあっと言う間に消えていくほどの恐ろしい速度でサーキットを駆け抜けていくわけです。

才能はあってもなかなか勝てずに悶々としていたGasleyがそんななかでも腐らずに淡々と結果を積み重ね今日の結果を得たこと、そして昨年亡くなった盟友ユベールに今日の勝利を捧げた彼の男らしさに私の涙腺は緩みっぱなしでした。

頑張っても頑張っても容易に勝てないのがこういうトップのなかのトップの鍔迫り合いの世界。そこに「多くの物語」を抱えながら一閃の鋭い切込みで結果を残した闘士の勝利に涙を流さないなんて男じゃありません。

夜中でしたが、1人で画面を見て彼の勝利の雄叫びを聞いた時、思わず嗚咽してしまいました。やっぱりこりゃー判官贔屓なんですかね。w

しかし、更に良かったのは絶対王者ハミルトンの友情あふれるコメント。実は二人はCall of Dutyでチームを組む仲間らしいんですが、彼が正当に評価されていないことに言及した上で、彼の勝利を本当に心から喜んでくれていたのは友人であり、かつ絶対王者らしい素晴らしいコメントでしたね。

強い男は心に余裕があり知的で優しい。これからのハミルトンやガスリーに更に真っ直ぐ勝利の未知を進んで欲しいと願うのは当然ですよね。ところで今日のフェルスタッペン・・・エンジンがアカンかったみたいですが、次はどうやって立ち向かっていくのか、才能溢れるのは誰もが知っている事。必ず戻ってくるでしょうが、どういう戦略でやって来るのか、大変興味あるところです。


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