2019年6月11日火曜日

ヘルプマークを知っていますか?

皆さん、上のマークをご存知でしょうか?

見たことあるような?という人から、よく見るけど何かはよく知らないという人、そしてもちろん知ってます!という方も沢山おられると思います。当然のごとく「なにこれ?」という人も。

このマークの呼び名は「ヘルプマーク」と言います。東京都が中心となって日本グラフィックデザイナー協会が協力して作成されたものだと記述されています。
心身に障害がある方のために作成されたマークで、ステッカーやタグの形で役所などで配布されています。外から見てわかる障害だけでなく、圧倒的に多くの障害は実は外から見えないもののほうが多いというのが事実です。

特に循環器系、消化器疾患、服の下の人工関節、人工臓器、多くの膠原病、脳血管疾患による麻痺、発達障害、知的障害、無数にある遺伝的疾患等も含めて多くの方々はそれこそ多くの障害を抱えつつも日常生活の中で可能な限りの努力をして生きているわけです。

私もアメリカに居たときに開心術を行われたあとはそれこそ服を着ていればわからない状態でしたが、三ヶ月間の間は気管挿管による反回神経麻痺で声も殆ど出ない上に、二、三キロの重さのものも持ってはいけない、運転もいけない、二階へ上がるのは可能であれば一日一回だけ等という状況でした。

今の元気な私からすればありえないような状況が続いていたわけですが、これだってあの時にもしこんなヘルプマークがあれば、そして周囲の人達がそのマークの意味をわかってくれるような状況であれば、ずっとずっと私の日常は楽だったはずです。

幸いにして私には嫁さんという最大限の援助をしてくれる人間が常に隣に居てくれましたので何とか日常を平穏に過ごすことが出来ましたが、それは幸運というもの。そんなパートナーなど全く無い中で孤立無援で日常を過ごされる方々のほうが普通なのです。

私の息子もこのマークを今回、新たに名東区役所から頂きました。
手を離した瞬間から自分一人では生きていけない息子のバックパックにはこのタグがつけてあり、息子の名前と私と嫁さんのそれぞれの連絡先が携帯の番号として書き込まれています。

見かけでは息子に障害があることはなかなかわかりません。しかし、このタグを付けていることで、万が一にも息子を連れている時に私や嫁さんに万が一のことがあっても連絡が通る可能性がグンと高まるわけです。そんな瞬間は想像もしたくありませんが・・・。

上にある東京都のヘルプマークのページにはこのマークに関連した温かいエピソードが沢山書き込まれています。日本という国は冷たい第三者達に囲まれているようにあっても実は温かい眼差しが行き交っているもの。

人は人に与えたものしか残らない、と誰かが言っておりましたが本当にそのとおりだと思います。歳を取れば取るほど思うこと。それは与えること。若い頃からそれに気づく多くの次世代の人々に幸多からんことを。

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