2018年12月18日火曜日

今年から一段と変わる?医者と製薬会社の間の慣習

皆さんはMR(Medical Representatives)という言葉多分ご存じないと思います。

MRというのは、製薬企業の営業部門から病院へやってきて、自社の医療用医薬品およびその関連情報を医療関係者達に提供する人達のことです。また反対に、使用された医薬品の有効性情報や安全性情報を医療の現場から収集して企業に戻し、集められた情報を正しい形で医療関係者にフィードバックすることが仕事です。

まあ,一言で言うと実質的には製薬会社の営業マンですけどね。この人達大昔から病院の周りをウロウロしておりまして、勿論私が研修医をしていたころも病院の医局の中にズカズカと入り込んできてはボールペンを配ったり、カレンダーを配ったり、薬のパンフレットを置いていったり、それはそれは色んなものをアド関連商品としておいていったものです。

基本的には研修医にとっては必要な学術論文のコピーをとってきて持ってきてくれるサービスをしてくれるということでネットのない時代には論文の仕上げなどで重宝していたものですが。

しかし、多くの場合、欲しくもないのに一生分のボールペンを配るようなお仕事が多かったですね。wしかも、時々勉強会と称しては医者を集めて寿司屋や料理屋でお勉強会。ときには医局でスライドを出した後、そのまま弁当を配ってお疲れ様でした。というようなことも極頻繁に行われていました。しかもバブル真っ最中の頃は私達下々の研修医などが預かり知らぬレベルの接待が行われていたという伝説をいろいろと聞いたものです。

しかし、先ずはバブルが弾けて一発目の絞りが入り次に利益相反という名の絞りが更に入ってかなりMRなどという職種の人達とは疎遠になっていくのですが、この間に私は米国に渡っておりましたので詳しい経緯は全く存じ上げません。

しかし、日本に帰ってきて理解したのはそんな時代の話はとっくに過去のものとなっていたということ。
私が帰国しても、実際に企業主催の勉強会にタクシーチケットというものがまだ少し出てきていましたが、それも次第に絞られてきています。また以前ではあり得なかったことですが、最近では企業主催の勉強会で出てくる弁当も千円ほどのキャッシュを出して購入して「自費で出席」という形になってきました。

ただし、この手の勉強会、流石に製薬会社の主催とあって当然のようにその会社の製品が使われた例などを症例に出されたり・・・と言ったことは行われてます。
この手の会合に主催者として”よく”出てくる有名な教授なんかが居るんですが、その人なんかは影では給料より講演会からのキックバックのほうが多いなんて話もまことしやかに伝わってきます。

とりあえず、最近の傾向としては、まともにやろうとしている製薬会社は移動の運賃も出さない、弁当も有るか無いかは選択肢に入っているという状況になってきてます。

更に小さなことですが、我々としては実に興味深いのは今まで捨てるほど配られていたカレンダーやボールペンも少なくとも医者に直に渡すような事はかなり絞られるという状況になるとの前情報が製薬会社のMRから詫びのように入ってきてるとのことです。w

癒着の減少ということなんでしょうが、宜しいんじゃないでしょうか?以前からMR嫌いの医局はそもそもMRの出入り自体が禁止でしたので・・・。それが普通になって来たという事なんでしょう。

まあ、そもそもMRさんの行うレクチャー聞いてても明らかな間違いや隠されている裏話が多かったし、信じてませんでしたから居ても居なくても必要なものは追試情報から検証できる時代ですしね。時代はすっかり変わりました。MRさん達が生きていくのには辛い時代が来たという事なんでしょうね。

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