2019年2月15日金曜日

看護師さんの資格改良(前半)

看護師さんには准看護師と正看護師さんというのがあります。

病院にいる患者さんからみると、中で働いていている看護師さんに普通、見かけ上の差はありません。簡単にその差を書くと准看護師は地方自治体の長である都道府県知事が発行する資格。正看護師は厚生労働大臣発行の国家資格。よくまとまったその差に関してはここにあります

歴史的には戦後、看護師さんの供給が全く追いつかない状況からの脱出のために、都道府県が実務を行ってくれる看護業務従事者の確保に向けて動いた結果生まれた資格がこの”准”看護師なのでした。

とは言え、我々医師にとってもその職務に従事している看護師さんが果たしてどちらの資格を持って働いているのかを見分けるのは意外と難しい、というか無理。w
表立っては、その差が看護実務における能力の差に出ているようなことは正直なさそうです。

本来、臨時の措置として設けられ最終的には正看護師に収束する形で看護資格を大学卒業者に限る方向で無くしていく方向だった厚労省・看護協会の方針を日本医師会が反対し一時的に頓挫という実態になっています。

それでも、現在でも徐々にではありますが准看護師の養成施設と人員は減員されており看護職をセカンド・キャリアにしようとする転職組の人たちにとってはなかなか厳しい状況になってきています。

その准看護師さん達も仕事をして7年すると(以前は10年)通信教育の追加その他を併せて正看護師にチャレンジする事ができるようになります。
そのベースになる通信教育は多くの場合放送大学の通信講座。

そのために准看護師さんでもモチベーションの高い人やポジションを上げようとする人達の中には、何らかのパスウェイを経て頑張って正看護師を目指そうとする人もたくさんいます。ところが実際には仕事が忙しすぎたり金銭的問題でそれを断念する人も。

そこで、多くの病院ではその様な人達の勉強の手助けになるように勉強の手助けをしたり、学校に行く授業料の補助をしたりするわけです。しかしその後にはいわゆる御奉公という形でそのエイドを行った人々にはその病院で一定期間仕事をしていただくという条件等で有形無形の縛りを入れるところが殆どというのも事実ですね。

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