2018年6月28日木曜日

働き方改革とは言うけれど

働き方改革関連法案通りましたね。

そもそもそれがどのようなもので、何故そういう法案が上梓されたかと言うことを実はみんなニュースを見ていても頭からつま先まで全体を俯瞰できている人は私自身も含めてあんまりいないんじゃないかと思います。

それを解説してくれる良いリンクがありますので、一度ご覧になってみてください。

このリンクやその他の情報を俯瞰してみて初めてこの法案がどういったものなのかを初めて全体として捉えることが出来ます。実際に書かれているように、減り続ける日本の労働力人口の問題をどう解決していくのかということにその目標は絞り込まれており、その問題の枢要をなす労働力不足とその背景にある人口減少、それをリカバーできない日本の低労働生産性の問題などが多角的に問題として捉えられるわけです。

その解決策として様々な提案が為されているわけですが、その主たる問題の背景には日本の労働環境そのものの本質的問題が大きく横たわっています。
何時まで経ってもITを活用できないロートルが各所に責任者として居座っていたり、おんなじ仕事をしてて一生懸命度さの度合いや成果では正規軍を上回るレベルの派遣が格差の大きな待遇を受けるとか、まだまだ働ける爺さんを定年になったからと言って60ちょっとで会社から叩き出したり、税制の歪みのせいで女性が思いっきり働いて高給を叩き出せない仕組み。育児のために仕事を一度休んだ人が差別を受けて昇進も諦めざるを得ないとか。

やっぱり「ちょっと考えただけで」これほどズラズラといろいろな差別が出てくるような社会で、減り続ける労働人口を保つことなんてどんなバカが考えても無理だって判ります。

36協定の改革その他実際はまだまだ抜け道だらけだと思うんですが、私は懲罰的課徴金をドッカンドッカン企業に課して守らないと企業自体がアッと言う間にぶっ潰れるというくらいのシステムを作ってしまえば良いと思うんですけどね。
そのためにはどうすれば「効率よく」仕事を進めることが出来るのかということをもっともっと皆が真剣に会社ぐるみで考えるようになると思いますよ。

さて、我々医師とこの関連法案ですが・・・どうも過労死からは逃げられないようで!
医師のフォーラムでも相当槍玉に挙げられているこの法案ですが、今回も医師はその保護枠には入れてもらえないようです。w

高度プロフェッショナル制度の名のもとに早めに死ぬように運命づけられているようで。

アメリカ軍と日本軍が戦ったときに物量の差だけでなく、パイロットをどう救うかということに物凄い努力が払われた米軍と、そのまま打ち捨てられた日本軍では時間が経てば経つほど精鋭パイロットが劇的に減っていった日本とアメリカに最後は覆し難い諸々の戦果の差をもたらしたのですが、やはり平成最後の方の今でも、あの時の思想と大差ない日本がここに脈々と生きているようです。

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