ある病棟の若い中国人女性看護師さんがいきなり病院に電話を掛けてきて「あしたからもう来ません」という驚きの一言で病院を辞めてしまいましたという話。
ココから後は全て他人から聞いた事ですが、それからの病棟は大変な事になったようです。師長や主任は明日は居る筈だったこの人の穴埋めになる人を探すと共に来月のシフト表を全て組み直す事になったとの事。
まさに管理者にとっても実働で働く側の人間にとっても「おおごと」そのものだったようです。この人物への呆れや怒りの声も当然あったのですが、そんな事を言っても相手に伝わる訳も無く、そう言う事をやってしまう人物は文句や説教を返したところで心に伝わる筈も無く、時間が無駄に消費されるだけですからね。
今の日本の病院では特に内科の夜勤があるような所では人手不足が日常。ギリギリの人数で疲弊しながらの現場では無理を承知で病院を走らせている等と言うのが普通なのです。そういうカツカツのところで1人が辞めたり、急に病気になってしまったりすると急激に現場の負担が高まる訳です。
それは一個人だったり、病棟全体だったりするわけですが、病院としては患者さんに迷惑をかける訳にはいきませんので、そこは何としてでも粛々と進めることが出来るようにリセットをする訳なんですが…。
最近思う事は「こういう事」つまり「人手不足」による現場の疲弊というのは毎日の様に日本中で発生しているのだろうなという事でしょうか。人手不足倒産というような事が各産業で悲痛な声として紹介されていますが、病院も次第に人手不足病棟閉鎖から人手不足閉院等という方向へ進んで行くのでしょうね。
大きいからと言って病院は潰れない訳では無いという今の時代の標準的な事実。倒産という時が来ないようにするには優れた知性と現実的対応力が必要です。
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