2018年1月18日木曜日

事故リスクゼロの運転など無い

今日は病院の事務関連の若手から突然コールがありました。

「先生、事故に巻き込まれましてちょっと調子がわるいので診察してもらえませんか」というもの。
「どうしたん?」と聞くと「交差点を直進していたら、右折してきた60歳の女性とぶつかった」とのことでした。彼は運動神経抜群の若手で、運転歴も既に十年以上でしたが、やはりこんな事故に巻き込まれてしまいました。

彼の言うには「例え自分が直進であっても、もう少し注意していれば事故は防げていたはず・・・」とのことでしたが、直進の彼も警察が言うには”交差点内”だった為、事故の責任が10:0になることはないだろうと示唆されたということです。

おまけに病院の車は廃車。ぶつかった相手の女性は、少なくとも彼自身よりは衝撃は少なかったらしいのですが、念のために救急車に乗せられて搬送されたとのことでした。彼自身はと言うと、右膝と胸骨を打撲、左の頸にも屈曲時に少し弱い痺れを認めました。どちらの車もエアバッグが膨らみ白い粉が服に沢山ついただけでなく、(推測ですが)インフレーターが爆発した衝撃によるものと思われる外傷性難聴のような状態になっておりました。

少し聞こえが悪いと言うので直ぐに調べたところ、右耳が4000Hzくらいで少し聞こえが悪いようでしたが、この点は一日待ってフォローしてみることとしました。

取り敢えずは頭部と胸骨、肋骨などに骨折がないことを写真で調べ、CTでも頭蓋内の出血と胸腔内、胸骨柄の内側に出血や骨折がないことを確認してまずは一安心となりましたが、明日以降また痛みが出てくるようなことがあれば、MRIで精密検査もアリだからね〜!と言って、本日のチェックは終了と致しました。

ただし、彼には「必ず奥さんの隣で寝ること!万一の場合は必ず救急にコールを入れること!」と口酸っぱく念を押して帰しました。本来、こういう事案は病院に一泊くらいするのがベストなのですが、彼が「帰る」ことに拘ったので、検査結果と併せて上記のように”念を押した上で”許可しました。

誰でもどこでも、”歩いていても人同士がたまにぶつかるように”車が移動する限りいつでも事故のリスクは有るということを改めて思い返させるインシデントでした。

私も”改めて”気をつけることと致しました。(日常の移動には皆様もお気をつけて!歩いていても跳ねられることはあります。)

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