2025年10月13日月曜日

憑りつかれたのかと思う程…

いろいろな意味で辛い一日となりました。

朝九時から当直入りだったのですが、到着したらいきなり電話。「先生、朝亡くなられた患者さんの御家族が来られてます」との一報で、私が付き添って御遺体のお見送り。

暫くしたらまた電話が鳴って今度は「先生、今お亡くなりになりそうな方が居て、その方はもう何もしない方なんですが万一の場合は死亡確認をお願いします」との事。何だかいきなりこういう嵐のような死に絡んだ電話は全く嬉しくありませんし、何だか良くない幕開けを感じさせます。実際に30分もたたずに連絡が入り死亡診断書作成。

その悪い予感は的中。午後に別の病棟に顔を出すと偶々だったにもかかわらず、そこではあの音が響き渡っていました。ピリリリ、ピリリリという医療従事者なら誰でも知っている心停止時に鳴り響く音です。orz

部屋に飛び込んでいくと突然の心停止で看護師さんが大慌てで対応していましたが、心マッサージや薬物を使用しても超高齢の患者さんは救えませんでした。そもそもDNARという事でしたので、気管挿管などはせずに御家族さんに御電話したところ、落ち着いた感じで従容として事態を受け容れておられました。

死亡診断書を再び仕上げて御家族とのお話の後、御遺体をお見送り。今朝から既に三回目の御遺体のお見送りでした。もう勘弁してくれという感じだったのですが、実はもうひと取り癌の末期の患者さんが居られてこの方がギリギリのところで何とか持っていたのですが、私が来た日の夜に息を引き取られました。私が来るのを待っていて下さったのでしょうか。

御家族は遠方の方で直ぐには来れない方だったのですが、私は何度も何度もこの御家族とはお話を繰り返してきました。早朝でしたがその事実をお伝えしたところ深い感謝の言葉をいただきました。

それから結局3時間ほどしか眠ることは出来ず、物凄く疲れた状態で翌日の仕事に突入という事になったのですが、どういう事情であれ大きな病院で高齢者をたくさん受け容れている施設はこのような事が「稀に」起きるのだという事実を再び思い出させる一日でした。

しかし、私の診ていた患者さんが私自身の居る日にお見送りで来たのはせめてもの救いでした。

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