無論、医師側の適性の問題というのも良く考える事の一つではあるんですが、医師側の仕事に対する適性と看護師側に要求される適性というのはかなり違うなとは感じています。
取り敢えず今回は看護師側に絞った話であり、且つ、かなり主観的な話になると思うんですが、私が考える看護師の適性は基本的にその人の持つ知性の高さとは関係ないと思っています。先ずトップに位置する適性条件は「優しさと包容力」だろうというのが私の揺るぎない信念。
高度な知性は正直必要無いと思っていて明らかに高IQで適性の無い看護師さんを何人も見て来たので、そこはかなり強く感じるものがあります。当然、高い知性を持っている人も居りますが最初に書いた患者さんに対する優しさと包容力が無い人は「そもそも」看護師という仕事を選ぶべきではないだろうと。
看護師という職業を選ぶ人のIQの幅というのは感覚的には思ったよりも広くて「う~ん」というレベルの人も居れば「おお~」という人も。お父さんが医師で、医師にはなるつもりはなかったけど取り敢えずチャチャッと看護師免許は取得しましたよなんて言う人も周りにはチラホラ。薬剤師は免許取るのに時間がかかりすぎるしその対価も微妙という事で選択しなかった人もこれまた居られました。(要するに勉強すれば入学できるけど選択しなかったレベルの知性があるのでしょう)
それでも何よりも患者さんと接触が濃厚なのが看護師という仕事。対人関係の密な中で加齢や病でいろいろな能力が落ちてしまった患者さんを無条件で受け止める優しさと包容力を持つ人はそれだけで貴重な戦力。患者さんからの「御指名」も多く、いろいろな相談や困り毎がその人に集中する事も多くなったりします。(例えその日の部屋担当でなくとも!^^)
その優しさがあれば、後は少しくらい仕事がのろくても、やがては仕事も普通程度に出来るようになる日もくる事が多いというのが今までの個人的経験です。
そしてその逆が仕事は出来ても患者につらく当たるような人。(勿論、仕事も出来ない上に患者に辛く当たる人も居ますけどね!)私は寧ろこっち側のキャラの人は看護師というのを職業に「選んではならない」というレベルで職業適性が無いと思います。
病棟に緊張をもたらし、人間関係を崩し、場合によってはハラスメントや虐待に繋がる人物はこのような状況で仕事を淡々とこなすことが出来ます。これは逆に非常に怖い話で、こういう人が「優しいけれど仕事の効率では落ちる看護師さん」をハラスメントのターゲットにする事があるのです。残念ですが。
こういう人達を見ていると、大抵は大阪弁で云う所のかなりの「イラチ」で、なんというかサディスティックな面が強いようで、人を組織を疲弊させる人々。病院と患者さんの為にも病棟から排除したい所ですが、それが簡単に出来れば苦労は無いんですけどね…。
理想と現実。なかなか難しい問題です。
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