今日は帰りしなにちょっと’怒り’を患者さんに向けてしまいました。
四日ほど前にある患者さんがA型のインフルエンザになったんですね。それで初日にラピアクタと言う薬を患者さんに使用するとともに、数日間は麻黄湯と言う漢方も服用してもらって、個室管理状態である程度不自由であることを我慢して頂いて経過観察を行なっておりました。
幸いにして熱はサッと引いてくれて、特に解熱剤を使用せずとも問題なく症状は落ち着きまして、後2日でもとの大部屋に戻っていただけるということになっていたのですが、残念なことに本日またインフルエンザA型が出てしまいました。
私の病院の感染症コントロール委員会の規定では、職員はインフルエンザのワクチン接種は毎シーズンMUSTで、季節の始まる前の早い段階で接種を終了して感染と発症に備えているんですが、もし病棟で患者さんが二人以上インフルエンザが発症したときには病院持ちでイナビルという吸入薬を服用してそれ以上の発症を防ぐ方向で動く規定になっています。
実際、病院にはコメディカルを含めヘルパーや看護師は総勢で500人ほどおりますが、看護師で発症したのはこの数年の積算でも数名という一桁台の数で、”多分”いろいろな予防のためのアクション(手洗いやうがいの励行、マスクの完全着用等も含めた総合的な対策)が効果を出していると思われます。
今回は残念ながらこう言った”患者さんの発生”によって病棟全体が上記のようなActionを起こすことになったわけです。
ところが、、、五時直前になってある重大な事実が発覚しました。
何と、看護師さんの話からこの発症二人目の人は最初に発症隔離された患者さんの部屋に”お見舞い”と称して一時間ほど同じ部屋で昨日話し込んでいたというのです!(その話を私に隠していた看護師もちょっと怒りの対象なのですが・・・。)
私は その瞬間、そのオッサンのありえないような愚かな行動が許せず、ナースの云うことも聞かずにエレベーターに乗ってウロウロとしていたその二人目のオッサンに「Xさん、昨日入ってはいけないと言っていたAさんの部屋に入っていってお話したでしょう!」ときつい口調で言いました。
しどろもどろになって「いや、わからんかったもんなワシ」とかとぼけていたのですが、今後の行動次第では社会課と話し合って退院してもらってもらおうと思っています。
病院は病気を治療をするところであって、感染症を振りまいて他の重篤な肺疾患の患者さんなどが居る病棟でインフルエンザ・ウイルスを撒き散らすような行為は話になりません。高齢者の肺疾患患者がいる病棟ではそのようなアクションを起こすものは文字通り”死神”そのものですから。
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