今回長崎に帰ってみて以前わたしが学生だった頃よりお世話になっていた二家族とそれぞれ異なる日に会いました。
昨日はバイトをしていた頃にお世話になっていた”社長”宅に伺って参りました。
医学部の頃の私のバイトと言えば、家庭教師かこの社長が回してくれる紫檀家具の運・搬送でした。この紫檀、黒檀、花梨等の台湾から運んでくる材料を使った家具達は密度が高く激重なんです。
同じものでも合板のやつは軽くて実に簡単に運べるんですが、黒檀・紫檀は重くかつチョットでも傷をつけたら何十万の品が文字通りパーになります。多くのバイトが集まって数百キロもする巨大な黒檀の仏壇などを運ぶ時は朝もはよから十人ほどのラグビー部の学生が集って気合を入れるために社長から物凄く細かい指示が出てきます。
皆ピリピリする中で一基を持ち上げるのに皆が緊張しながら持ち上げます。誰が力を抜いてもいけないし、何よりも角をぶつけることなど絶対にあってはいけません。実際のところ、我々が運びながら社長がその運び込み先で予め考えておいた導線を辿りながらソロリソロリと運んでいくのですが、冬はまだしも夏などは殆んど責め苦レベルのきつさでした。
それでも当時の我々貧乏学生にとっては嬉しい限りの運搬一回一万円!という特別価格でしたので、その日のメシ代にも事欠くような貧乏人のせがれ共は社長の号令一下馳せ参じること度々でした。
しかしその社長も今では喜寿を迎え、病を得て大学病院で通院治療中の身。
今回の疾患に関しては毎度私に検査結果を報告してはアドバイスを求めてきます。こちらもやっと社長にお役に立てるようになってきましたので、社長にわからないように裏で友人に連絡を取って”宜しく頼みます!”と連絡を入れています。本当は病気の事などで社長の役に立つような機会が一生なければそれが理想的だったのですが・・・。
さて、社長の家に車で行ってお土産を渡し、素晴らしい茂木の海産物に舌鼓をうちながら(茂木はびわで有名なだけでなく、万葉の昔から歌に読まれる小さな港町です!)、昔話と社長の今の子、孫達の話に盛り上がりました。その後はそろそろ畳まんとする(家の下にある)社長の作業場の中を一時間ほどかけて見せて頂きました。いやあ、私の理想とする木工場そのものでしたね〜!
男にはビンビン来るような素晴らしい小道具と器具が全て揃っておりました。ヤッパリ物を作る作業場は多くの男にとっては子供にとってのおもちゃ売り場のようなものでしょう。車のガレージもそうですけどね。(^^)
固辞はされましたが、強引に御見舞をお渡しし、別れを惜しみつつもお別れ。必ずの再会を約しての切ない別れでした。
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